丸の内ビジネス酒場エピソードPickUp③/前田裕二氏のエンゲージメントのつかみ方と読書法
「丸の内ビジネス酒場」から印象深かったエピソードを紹介する本企画。最終回は、前田裕二氏と菅本裕子氏が登壇した「人生を変えるファン作りとSNS戦略」より、前田裕二氏が語るエンゲージメントのつかみ方と読書法について、NewsPicksアカデミア アンバサダーの宮崎恵美子さんがレポ―トします。
第1回記事:「人が熱狂するイベントと動画の正体」~小橋賢児氏の日本のエンタメ文化への思い
第2回記事:「Jリーグと日本サッカーの成長戦略」~村井チェアマンが語るデータ分析と傾聴力
エンゲージメントのつかみ方がうまい人の特徴は?
SHOWROOM代表の前田裕二さんが話す「エンゲージメントを獲得する人」の特徴のひとつ目は、「熱量」。本当にやる気があるかどうかが大事ということで、こんなお話しをされました。
ツイッターにしても、生配信にしても、やる気がないことや、誰かに言われてやっていることは、見る人からわかられてしまいます。逆に、熱量がベースにあるとファンの共感を得られます。熱量は、更新頻度にもあらわれます。熱量がないと、毎日更新し続けることはできません。
AKB48の大西桃花さんは、SHOWROOMでの朝5時半から配信を毎日、600日以上続けています。熱量は人から教わることはできません。だから前提として熱量があることが大切です。
2つ目の特徴は、「自分を客観的にみて、相手側の目線に立てるか」。「離見」ともいいます。前述のAKB48の大西桃花さんは、夜の時間に配信してもAKBグループ300人の中に埋もれてしまうから、朝だったら目立つだろうと客観的に分析して、そういう戦略をとったのだそうです。
3つ目は、他の人についつい伝えたくなるストーリーを持っているか。インターネットで拡散されるものはストーリーがあって、多くの人の心に刺さる内容だとお話ししました。
この「熱量」「離見」「ストーリー」の3つは、前田さんご自身が大切にしていることでもあるのだろうなと感じています。
いつ本を読んでいますか?
最後にご紹介したいエピソードは、前田さんの読書時間の捻出方法についてです。
日中はLINEの連絡がひっきりなしに来て、それに反応してしまうので、インプットの時間がなかなか取れません。
なので連絡がこない時間(深夜3時から5時)を狙い定めてインプットします。寝るのは午前5時半から7時半の2時間。平日は平均2~3時間睡眠。念のためにつけ加えると寝ない方がいいというメッセージではなく(笑)、命削ってでもやりたいことがあるのなら、寝ない方がいいということです。
超多忙な前田さんですが、毎日必ず1冊は本を読むそうです。今回の深夜の読書法は、「努力すれば報われる世界を作りたい」という価値観のもと、命を削ってでもやりたいことをやるという、熱量にあふれる前田さんらしいエピソードだと感じています。
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3回にわたってお送りした丸の内ビジネス酒場エピソード集ですが、いかがでしたでしょうか。お酒を飲みながら秀逸なトークを楽しめた贅沢な時間となりました。また来年の開催を楽しみにしたいと思います。
<イベント概要>
前田裕二(まえだ・ゆうじ)
1987年、東京都生まれ。2010年、早稲田大学政治経済学部を卒業後、UBS証券株式会社に入社。2011年、UBS Securities LLCに移りニューヨーク勤務を経た後、2013年に株式会社ディー・エヌ・エー入社。“夢を叶える”ライブ配信プラットフォーム「SHOWROOM(ショールーム)」を立ち上げる。2015年に当該事業を分社化、SHOWROOM株式会社を設立。ソニー・ミュージックエンタテインメントからの出資を受け、合弁会社化。現在は、SHOWROOM株式会社・代表取締役社長として、SHOWROOM事業を率いる。2017年6月には初の著書『人生の勝算』を出版、Amazonベストセラー1位を獲得。
文:宮崎 恵美子
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