初めてのお産の時のバースプランで、書いてよかったと思ったこと

３人目の子どもを身篭り、その出産時の年齢が４０歳。ただいま臨月です。そろそろかなと待ち構えながら、ペンを取り、書いているのはバースプラン。

もう8年も前になるのか。

一人目の出産のこと。

「書いてよかったと思ったこと」というタイトルだけど、私の場合は特殊かもしれない、だけど、１００人いれば１００通りのお産があるから、一つのケースだと思って読んで欲しい。

初めてのお産のこと。

何事もなく、当然のように、陣痛の痛みに耐えて赤ちゃんを出産し喜びとともに赤ちゃんを抱くのであろうと、なんの疑いもなく思っていた。

それが、陣痛が来始めた最初の頃、病院に行ってNSTを装着し赤ちゃんの様子を見てもらったところ、陣痛がきたときの赤ちゃんの心拍が下がるということで「緊急帝王切開」になった。

怖い

嫌だ

自然に産むと当然のように思っていたのだから、絶対にそんなことになるなんて信じられない。

私は涙が溢れて、どうしようもない気持ちを抱えて、それをどうフォローしようか悩みながら寄り添う夫と一緒に説明を受けて、とにかく赤ちゃんを無事に産むため、ということだったと思うけれど、それでも、私は、お腹を切ることが怖くて怖くて、その感情に呑まれていた。ついさっきまで、陣痛を乗り越えて、産み出すという言葉通りに、自分と赤ちゃんの力で産むのだとばかり思っていたから。

そんな思いも裏腹に、あっという間に手術室。

手術室に入る前に、病院の助産師さんが一眼レフカメラを構え、夫と私に向かって言った。

「笑って！」

涙でぐちゃぐちゃのひどい顔の私と、複雑な表情の夫が手を私のお腹に添えて写っている写真が残っている。

そう、これが、私がバースプランに、「書いてよかったこと」である。

初めての妊娠、マタニティライフ、そして出産。

妊娠すると、まずは出産がゴール、とばかり、出産に向けてドキドキしながら準備したり空想したり。とても幸せな時間を過ごしたし、一方で困ったこと、辛いことも味わった。

ついにその時が来て、出産するとなった時に、どんなお産にしたいか、をお産をする病院や助産院などの施設に意思を伝えるものが「バースプラン」。

妊娠後期頃に紙に書いて渡すのが主流じゃないかと思う。

陣痛時、出産の方法、産後の過ごし方、など、出産前後のことをについて、妊産婦の希望を遠慮なく書き出すものだ。

私は、

自然なお産をしたい、江戸時代のように天井からぶら下がる紐に捕まって立膝でお産したい、初乳を飲ませたい、など、勝手気ままにいろんなことを並べた中で、

「夫の一眼レフカメラで出産中から写真をたくさん撮りたい」

と書いた。

陣痛中の様子や、出産してほっと安堵した瞬間、など、カメラに収めて欲しい、思い出に残したい、そんな気持ちで書いたのであろう、だけども手術室に夫が入って撮影はできない。そしてそんなバースプランのことなど緊急帝王切開になった事による混乱で忘れていた。

私が緊急帝王切開になり、ワタワタと準備している中で、夫が一眼レフカメラを持っていることに気づいた助産師さんがバースプランを確認し、夫の一眼レフカメラを夫から借りて、「手術室内で撮影しますよ」と言ってくれたのだという。

おかげで、

手術室で震えながら出産した私は、

産後、お腹を縫われながら息子と対峙する表情、

処置を終えて手術室の外で待つ夫が赤ちゃんを助産師さんから受け取り抱いた瞬間、

など、今でも見返しながら頬が緩み目元が熱くなるような写真を宝物のように持つことができている。

帝王切開でさまざまな理想と希望が打ち砕かれた中、大切な一瞬一瞬をカメラマンのようにずっと撮影してくれていた助産師さん。私は本当に感謝するし、一人の妊婦のバースプランを大切に扱ってくれて、できることをできる限りでやってくれたその助産師さんのこと、忘れられない。

バースプラン、何書く？

何が起きるかわからないお産。全てが叶うわけではないけれど、こんなお産にしたい、ということをたくさん書いておけば、助産師さんたちは、こういう雰囲気がいいのね、とか、こういう方向性が好ましいのね、などとイメージしてくださるんじゃないかなぁ。

病院の特色などにも左右されると思うけれど、思いついたことはなんでも書くのが良いかと！

「バースプラン　書き方」などで検索すると、さまざまな情報が出てくるのでぜひ参考にして書いてみるといいかもしれない。

経産婦さんだと、前回のお産がこうだったからこうしたい、など具体的にもかけそう！

３人目の我が子もまもなく出てくるつもりだろうから、イメージしつつ、、、楽しみな気持ちとともにバースプランを書こう〜