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オパールよ私のもとへ[1]

付き合いたての当時、彼は私にくれたらしい

オパールのネックレス

らしい、というのは、もらったときのことを覚えていないのだ

何時、どこで、どんなシチュエーションで、など覚えていない

誕生日プレゼントなのか記念日なのかもわからない

さらには私はジュエリーに興味が無く、宝石好きという訳でもない

なので、

「なんで私にこれくれたの?」と聞いたら

「誕生石でしょ?」

と彼は言った


今まで、プレゼントと言ったら

大体彼のお気に入りのブランドの革製品が主流であった

キーケース、パスケース、ペンケース、エトセトラエトセトラ

なので彼からのプレゼントは革製品だというのが私の認識

それだからか、全く覚えがない

オパールのネックレスなんていつもらったのだろうか

そしてなぜそんなに私は贈られたことを覚えていないのか


理由はおそらく

ほとんどそのネックレスをつけたことがないから

数回つけたことは覚えている

だけれど

シルバーのチェーンの色味がなんだか私の首元になじまず

なんとなくつけるのを避けていた

だけど、

オパールの輝きは好きで

何かの拍子につけてみるが、

うーんなんか似合わないな、と思って外す

の繰り返し


心もとなく4つの爪で留められたその様子は

“シルバーチェーンに捕まえられたオパール”と言った感じだ

オパールの輝きは深い緑と青、奥の方に眩い黄色 いや金色か

角度を変えると表情が変わる

オパール

オパール

オパール

あなたの煌めきは好きなのよ

だけどなんだかネックレスは私に似合わない


数少ないジュエリーをしまうケースに

オパールのネックレスは長らく眠ったままだった

[2]へ続く

よろしければサポートよろしくお願いいたします❣ たくさん歌いたい、表現したいと思います。ありがとうございます💕