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付き合いたての当時、彼は私にくれたらしい オパールのネックレス らしい、というのは、もらったときのことを覚えていないのだ 何時、どこで、どんなシチュエーションで、など覚えていない 誕生日プレゼントなのか記念日なのかもわからない さらには私はジュエリーに興味が無く、宝石好きという訳でもない なので、 「なんで私にこれくれたの?」と聞いたら 「誕生石でしょ?」 と彼は言った 今まで、プレゼントと言ったら 大体彼のお気に入りのブランドの革製品が主流であった
付き合う前からプレゼントをくれる人だった 最初は確か、笹塚のアジアン料理のお店でご飯を食べたとき、 クリスマス近い日にちで これをどうぞ、という感じで彼がテーブルに置いたのが 確か 確か、、、、 なんだっけ?(ごめん!) 確か、キーケース、だったと思う 誕生日とクリスマスには何かしらプレゼントをもらい、プレゼントした記憶がある 彼によると オパールのネックレスをくれたのは、付き合い当初だと言う その言葉がさらに ??? を増幅させる なぜかというと
遠くオーストラリアから私の掌にたどり着いたオパール お家の中で プラスティックのジュエリーケースに入れっぱなしではもったいない 着けてあげたい だけど着けると似合わないから外す …どうしたものか オパールの佇まいは穏やかで なぜだか私は親しみをものすごく感じており 手放すなんて考えられなかった 月日は流れて (え?!付き合い初めにもらったのだったら約10年くらい放置してたってこと?!) 結婚して 子どもが産まれて オパールのネックレスが似合わない なん
何回目かの鳩市のとき vvjewelry rikaさんに 「実は夫からもらったオパールのネックレスがね、、、」 と話をしてみた 別のものに作り変えられないかしら?指輪とか そんなことを話したように思う 「できますよ!」 とrikaさん 「そしたら今度見てもらっていいです?」 「いいですよー!」 と会話をしたものの rikaさんのところに行くチャンスはしばらく無かった なんだか そんなタイミングが生まれなかったのだ オパールを持ち出して扉を開けて出
………リ、リメイクジュエリー?! 私が?! ジュエリー興味なし、なんて思ってた私が!? ある意味衝撃的な事が起こってる だけど必然な感じもする だってオパール着けたいもん 大事だもん たぶんね「身の丈に合わないでしょ」って思ってた 着けたい宝石があって でも似合わないから着けられなくて それを着けられるように人の手を借りて お金をかけて 時間をかける ということに 私自身がそれに見合わないでしょ と思っていた 今までは でも vvjewelryアト
アトリエに行く前にvvjewelryのホームページのギャラリーを見ながら どんなデザインにしようかとメッセンジャーで相談していた 最初はリーフをモチーフにしたような指輪にオパールがはめ込まれたら素敵、なんて思ってたのだけど 画面スクロールする中で、石を抱えたV字シルエットの指輪を見たら オパールがそこに装着されて オパールそのものの魅力が表現された姿がフワッと浮かんで 「このV字の、いいですね」 となり そのデザインになることに どの指につけたいかこのオパー
ついに戻って来た オパールよ私のもとへ 「できました」という連絡型の確認から一週間後のことだった 写真が送られてくる 思わず歓喜の声 やっと会えたね といったところ 先の紫のロウの型は 溶けてなくなっている 型をもとに 外枠が作られ その中でロウは溶けて出ていくのだそうだ ちなみにね 紫のロウの型は手作り 言葉で 手作り というのは簡単だけど 様々な道具を使い 手を上手に操り 丁寧に削る作業 ここに作り手の技術とこだわりと個性が詰まってる
夫の反応なぜかノーコメント 10年越しにやっと着けたんだね といったところかな いやたぶんそんな複雑なことは感じてなくて 「良かったね」 というシンプルな心の声は伝わってきたように思える 試しに着用せずに外出してみた心細さと物足りなさ でもきっと遠くからパワー送ってくれてる と信じていられる このエッセイはオパールよ私のもとへ と題し、1から7まで、そしてこのあとがきで成り立っている 駄文です が 細かな感情がフレッシュなうちに書き留めておきたかった だ