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潮干狩りに行っただけなのに(2024/06/23)

潮干狩りに行ってきた。

元々、6月23日は友人に誘ってもらいフリマに出店するはずだったけど
申し込みが遅くて締め切ってしまっていて個人での出店を諦めた日だった。
友人は自分のお店に一緒に商品を並べる提案をしてくれたんだけど、思い返すと4月に今の土地に引っ越してきてからというもの夫婦二人の時間を過ごしていなかった。

今の土地は、私たち夫婦に合っていて援農やりたいだとか里山の管理したいだとかで休日のたびに何かしらのコミュニティに参加していた。
それがない週末は通院だ美容院だと都心に出向きヘトヘトのへとになって帰宅・・・ということが続いていた。

友人の誘いはとても嬉しかったし、それが出来たら心強かったんだけど
夫婦二人の時間を優先することにした。
そして、夫が数年来やりたがっていた潮干狩りに行くことにした。

1週間前から天気予報をチェックしては「やばい・・・雨だぞ」と心配した。
前日の夜には「雨でも行くのだ!」と決心してYouTubeで「○○海岸潮干狩り場」と検索して二人でイメトレをした。

当日朝は5時おきで6時には出発!
私の実家に寄り、クーラーボックスを借りて潮干狩り場へ行く!
朝ごはんは、さつまいもを蒸しておいて、さつまいもとバナナときゅうりの一本づけを持っていくんだ。
これなら、朝にあれこれ準備しなくて済む。
雨予報だから、100均でポンチョ買って、でも寒くなるといけないからColombiaのレインジャケットも着ておいた方がいい。
前日夜に着替えを用意して、当日の服も枕元に用意して。
長靴は田んぼ用長靴で、一応マリンシューズも持っていく。
バケツと熊手を玄関に用意。

準備は完璧。



当日朝、予想以上の雨。



「え?こんな降ります?」ってくらいちょっと先が白く見えなくなるくらいには雨。
いやいや、いやいや〜。

そもそも潮干狩り場は雨でも開いているんだろうか。
でも、まだ朝早すぎて問い合わせもできない。

行くしかない!!!!

実家までは高速道路を使って1時間。
普段、高速使って実家に行くことないけど(使わないとナビ的には1時間半。実際はもっとかかるけど節約のため高速は使わない)今回は実家にすら高速使っちゃう。

実家までの道のり、当然雨。止むことなく雨。
怖い、怖すぎると思うくらいに雨。

実家に着く頃にはちょっと雨が弱くなり「これイケるんじゃ?」と思って潮干狩り場付近の天気予報を確認すると、降水確率90%の上に風速11m。

・・・え?島?
島にいた頃は風速が10m越えなんて日常で、11mなんて気にもしないレベルだったけど。

不安すぎて、夫が実家から潮干狩り場に電話で問い合わせ。
夫「あ〜、そうですか。そうですよね。わかりました。ありがとうございます」と言って電話を切った。

(え、ちょっと待って。その受け答えって「今日はお休みです」の時のリアクションじゃない??????)

「どうだった?」と恐る恐る聞いてみると
夫「やってるって。でも、この天気だから潮干狩りするかどうかはあなた次第ですって」

確かに。
それは「あ〜、そうですか。そうですよね。」というリアクションになるわ。

夫「どうする?」
こういう時、夫はちょっと尻込みするというか、私の体調含め決行しても良いのかと判断に悩むことが多い。
対して、私は「行く」と即決するタイプ。
ここまで用意して、行かないという選択肢はない。

心配する両親を背に意気揚々と出発。

そして、潮干狩り場までの高速道路で心が折れそうになる。



雨が。
ちょっと弱くなったはずの雨が横殴りである。
前を走る車のナンバーが涙で霞んで見えないぜ!(実際は雨)ってくらいに雨。

これは、あれだね。
イベントとしてさ、スムーズに行くより多少の苦難があったほうが盛り上がるよね!というお天道様からの粋な演出。

とにかくずっと雨だった。
本当にずっと雨。

高速を降りたら、ちょっと雨が弱くなり、会場に着くと「まあ、耐えられる」くらいにはなった。

こんな日に潮干狩りする人なんてほとんどいないんじゃないかと思っていたけど
いた。
そこそこいた。
大型バスなんか5〜6台停まってた。

無事、会場入りを果たし早速潮干狩る。
前日にYouTubeで予習したし、イメトレはバッチリ。

それでも、最初はなかなか狩れない。
泥の砂場で水遊びなのかってくらいにただ泥をかいている。

そのうちにひとつ、またひとつと成果を上げられるようになってきた。
目が肥えたというか、感覚を掴んだというか。
それからは、出そうなポイントを見極めてはひたすら掘り上げる。

途中、夫とちょっと離れてしまい慌てて見回して夫を探すと
夫、3歳くらいの水着姿の女の子と一緒に掘ってる・・・。

ぱっと見は親子に見えるけど、私の脳裏には「これはダメな大人と勘違いされる構図!!!!」が浮かんだ。

男一人、しかも100均の透明な弱々しいポンチョに黒いレインジャケットでフードを被りほぼ顔が見えない奴が3歳くらいの水着の女の子とおしゃべりしている。

あかーんっっ!!!!!
(心の宮川大輔がめちゃくちゃ大きな声で叫んでた)

すぐに夫のそばへ。
おばちゃんも一緒なら、怪しさは半減するはず!!!!

と、タイミングを同じくして女の子のお母さんが恐る恐る娘と夫のそばへ。
完全に不審がっている。

女の子はそんなことにお構いなしに、夫に話しかけている。
めっちゃグイグイ話しかけている。

夫はやたらと体に虫が止まる(トンボや蝶が止まることはもちろん何かと虫が夫に突進してくることが多い)体質なんだけど、同じように子どももやたらと接近してくる。
夫がすぐに変顔したり、手を降ったりするから子どもが興味をもつんだけど。
どうやら今回は夫は何もしていないのに、女の子がグイグイ来たらしい。

お母さんがあまりにも不審がってるから、私やっと見つけたアサリ女の子にあげちゃったもんね。
お母さん「あ、いいんです。貴重なのに」と言ってくれたけど(いえいえ、こちらこそ怖がらせてごめんなさい)の気持ちで「たくさんとるから大丈夫です(ニコっ)」ってお伝えした。

がしかし、女の子。
貝が閉じている=死んでいると思っているみたいで
「これ、ダメなやつだよ。開いてないから」と投げ捨てた(泣)
だよね・・・3歳くらいじゃちょっと難しいよね・・・・。
(その後、お母さんが拾い、またお礼をされお母さんの網に無事収まりました)

潮干狩りって、場所を移動しながらやるものでしょ?
移動するじゃない、気づくと夫、またあの女の子と喋ってるの。
女の子が夫に「ねえ 綺麗なのまだ?」「どこにあるの?」「これは?」と仕切りに話しかけ夫が「そうだねー」「ないねー」「頑張ってねー」とひたすら返している。

夫「ねえ、なんで????(なぜ離れてもまたくるの?」
私(いや、私が聞きたい)

そんなこんなで3時間くらい狩り続けた。
私は飽きてきちゃったし、体も痛くなっちゃった。
夫はというと無限にできると言う。(それは無理)
じゃ、あと何分やったら終わりって決めよう!と夫が提案してきた。
「もっとやりたい」くらいでやめるのがいいと思ったらしい。

私「じゃあ、あと10分。でも、時計見れない(手は海水と泥と砂でベチャベチャ)から時間わからないよ」

夫「大丈夫。数えるから」

数える????????
10分数える????????

(え?石神千空なの???)
※石神千空知らない方はこちらのアニメ(Dr.stone)をご覧ください

夫はそれから念仏のようにブツブツと数を数え始めた。
途中で分からなくなるでしょと思っていたが、しばらくすると
夫「5分!」
どうやら、5分経ったらしい。
(本当に数えてる!!!!震)

夫「8分!!」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


夫「終わりー!10分経ったよー」


夫には時々驚かされることがある。

例えば、初めて聞いた曲の歌詞を一発である程度覚える。
クレジットカードの番号16桁を暗記している。
電話番号も一発で覚える。

暗記能力すごいんだなーと思っていたが、まさか10分間を数えるとは。

この私↓にはとても理解できない。(スムーズに宣伝を挟み込むスタイル)

気づいたら雨は止んでいて、潮干狩りの成果は規定の網パンパンに2袋。
(一人一袋)
網に入らない分は超過料金になるので、2袋に収まるように調整した。

アサリ一袋と・・・
「ホンビノスかな?」「ハマグリ?」「え、ハマグリもっと大きいよね」「(ネット検索)シオフキガイにも似てるよね」な貝が一袋。
このなんだかはっきりしない貝がとにかくたくさん採れてしまい、網に入りきらなかったのでかなりの量リリースして調整した。

実家に寄り、大漁のお裾分け。
父に「これ、なんだかわかんないんだよねー」とアサリじゃない方を見せると

父「あ、ハマグリですね」

ええーーーーーー!ハマグリなの?!
ハマグリ説が有力なの?!
リリースしなきゃよかった〜〜〜〜〜〜(泣)

あんなにイメトレしたのに貝に関する知見がなさすぎた。

リリースしたあの子達を迎えに行かなきゃと心に誓った晴れた帰り道。



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