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朝4時起きを習慣化し、充実した副業生活を

副業で、署名などで使うサインのデザイン制作をしている守屋祐輔さん。全く別の職種の会社員としてフルタイムで働きながら、朝の時間を有効活用して充実したパラレルワークを実現されています。守屋さんに、副業をはじめたきっかけや、時間の使い方、普段の経理業務などについてお話を伺いました。


ひとつのブログ記事が副業のきっかけに

ーー副業でのお仕事について詳しく教えてください。

副業では、署名用サインのデザイナーをしています。きっかけは、2016年に始めたブログ。記事のネタとして、過去に自分のサインをつくった話を掲載したところ、長期に渡ってたくさんの方に読んでいただける記事となりました。作り方など質問コメントも多くいただき、もしかしたら事業になるのでは、と思い「ご署名ネット」というサイトを立ち上げました。用途やデザインの要望を伺った後いくつか候補をお出しし、1週間ほどで納品しています。

これまで800名ほどの方から依頼をいただきました。一番多いのはクレジットカードやパスポート用の署名です。そのほか会社経営されてる方や海外との取引が多い方、芸能やスポーツ関連の方のサイン作成依頼もありました。

書きやすさや見た目のインパクト、スタイリッシュなデザイン性など、依頼内容によって要望も様々。放送作家の方からの依頼で、文字で顔を構成した「顔サイン」を作ったこともあります。

ーーそもそもなぜ自分のサインをつくったのでしょうか。

新卒で入った物流の会社で、海外との取引においてサインを書く機会が多かったんです。せっかくなら自信をもってサインしたいと、デザインを少しずつ工夫するようになりました。最初は筆記体を少し崩したくらいでしたが、ひたすら紙に書いて繰り返し練習し、マイナーチェンジを繰り返していきました。

そのときの経験を活かしたり、ネット検索で海外の方のサインを参考にしたり、とにかくたくさんのサインを作ることで、お客さんにも自信をもって提案できるコツをつかめるようになりました。

見た目のいいサインができると、自然と自信にもつながります。サインを通じてよりよいライフスタイルを送るお手伝いができたらうれしいですね。

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朝の時間を有効活用し、本業と上手に両立

ーー本業はサインやデザインに関係しているのでしょうか。

いえ、全く関係がない、物流関係の営業のお仕事をしています。船での運送スケジュール管理などが業務内容です。副業によって、本業だけでは関わることのできなかった方との関係性が生まれるのがおもしろいですね。

サインのデザイン以外にも、本の執筆やブログの運営、ライティングやセミナー講師など、幅広い副業をしています。

ーー本業の就業後や週末に副業の業務をされているのですか。

平日は毎朝4時に起きて、朝の時間をうまく活用しています。本業が終わったあとは疲れもあり集中しにくいですね。本業の始業が9時のため、8時半までの4時間近くを副業の時間に充てています。睡眠時間も確保できるよう、遅くとも23時には寝るようにしています。

朝に活動することで、本業にもメリットがあります。遅刻をすることもないですし、出勤と同時に仕事に取り掛かることができます。今はテレワークの日もありますが、出社日でも満員電車に乗ることを避けられますね。

ーーそのエネルギーはどこから湧いてくるのでしょうか。

興味があることや好きなことなので、苦ではないですね。サイン制作以外の副業も、人よりもうまくできそうだと思ったことを選択して、力を入れるようになった結果です。

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ーー副業をはじめられた2016年当時は、今よりも副業が主流ではなかったと思います。何か背景があったのでしょうか。

最初の物流の会社からIT企業に転職したのですが、その会社では、働き方に対する考え方や裁量の自由度が高かったので、そのときの経験も影響していると思います。

そのIT企業から現在の職場への転職期間に、ブログで情報発信したらおもしろいかな、という軽いテンションで、実験的に始めてみました。一度始めると、自分で稼ぐ楽しさや、収入源が複数ある安心感などが得られ、より副業にも力を入れようと考えるようになりました。

ーー今後副業を本業にしようという考え方はありますか?

今のところはないですね。正社員という立場は世間的な信用度が高いですし、守られているからこそ副業にも全力投球できます。仮に副業が失敗しても、本業があることで生活に支障がない状態です。個人事業の収入が本業に負けないほどになれば考えることもあるかもしれません。

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都度入力することで慌てない確定申告を

ーー経理業務についても伺います。副業を始めた当時から会計ソフトを使っていたのでしょうか。

副業が軌道にのり、開業届をだして青色申告をはじめた2018年度分から、会計ソフトを導入しました。

それまでの3年ほどは白色申告をしていて、スプレッドシートで経費を管理していたんです。白色でも過去1年を振り返るのが大変だったので、青色申告だとさらに複雑になると思い、会計freeeの導入を決めました。自分でスプレッドシートで管理するとなると、帳簿を付けること自体が手間ですし、正確に記入していけるか自信もありませんでした。

全て自分で調べながら入力していく手間をかけたくなかったので、会計ソフトにまかせて時間を本来の業務にあてたいと思っていました。

ーー会計freee以外のソフトも検討したのでしょうか。

実は会計freee前に他社ソフトも使ってみたんです。そのソフトは、専門的な経理の知識が必要で、最低限勉強していないと使いにくい印象でした。一方、会計freeeは直感的に使うことができ馴染めましたし、専門的な知識がなくても感覚的に使えたので、今後も会計freeeを使い続けようと決めました。

ーー普段の経理業務はどのように行っていますか?

スマートフォンアプリで、経費が発生したらその都度入力するようにしています。お客さんからの注文は全てBASEで決済しており、そのまま会計freeeと連携させています。PCで開くのは月初に売上をまとめて入力するときくらいで、月に1回ほどですね。あとは確定申告期くらいです。

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ーー会計freeeでの確定申告はいかがでしたか?

戸惑いはなかったですね。経費や売上が入力されていれば必要な書類がすぐに作成できました。まとめて経費入力するのは大変だろうと、こまめに入力していたのでそこまで大変ではありませんでした。

使い始めた初年度は、本やネットの記事を参考にしました。日々の入力でつまづいた点をメモに残すようにすると、次第に慣れてきました。freee公式のヘルプを参考にすることもあります。

ーー電子申告はスムーズに完了できましたか?

2019年度は初めて電子申告しましたが、2〜3時間で完了しました。少し不安はありましたが、問題なく申請できました。紙を税務署に提出する方式でもよいかなと思っていましたが、2020年度からの控除があると聞いて、早速切り替えました。

ーー経費にかかる時間を削減して、有効活用できている実感はありますか?

副業はもちろん、読書や趣味の時間に充てられています。経理の時間は週に1時間かからないくらいですが、これをスプレッドシートに手入力していたらもっとかかっていると思います。

副業は個人事業なので、基本的には全て自分でやる必要がありますが、本来の業務以外で任せられるところは任せることで、メリハリがつけられます。自分が本来力を入れたいところに集中できるのはありがたいですね。

日本にもサイン文化を根付かせたい

ーー今後副業を始めようとしている方へのアドバイスはありますか?

経理業務については、会計freeeなどのクラウド会計ソフトを導入し、口座連携をして自動化することと、とにかくこまめに入力して、溜めないようにすることですね。本業の月次処理のタイミングにあわせてもいいかもしれません。

ーー最後に、今後の事業展開について教えてください。

新型コロナウイルスの影響で、脱ハンコの流れもあります。これを機に、サインの便利さを知ってもらったり、自信のあるサインを持つ人がもっと増えたりするといいですね。

事業としては、これまで個人を相手にすることが多かったのですが、今後は企業を対象にして、サインについての講師業なども増やしていきたいです。また、日本にサイン文化が根付くようなきっかけづくりに携わりたいとも思っています。

ーー本日はありがとうございました。

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文:木原 杏菜


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