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いい子症候群を知るところからはじめませんか?

現役の先生と話したい、相談したいという人と学校の外で会って対話するというシンプルな活動「会いに行けるセンセイ」を行っているのざたんです。どうもこんにちは。

あー、と頷きながら読んだ1冊を紹介します。ぜひ、教員という肩書きで働いている人たちに知って欲しい。

先生、どうか皆の前でほめないで下さい

紹介したい本は「先生、どうか皆の前でほめないで下さいーいい子症候群の若者たち」。何人かの方から勧められたので、気になっていました。

いい子症候群」って、意味が広くとれる言葉なのですが、Amazonに書かれている紹介文に

ほめられたくない、目立ちたくない、埋もれていたい……。今、こんな若者が激増している。
・「成功した人もしない人も平等にしてください」
・選択の決め手はインフルエンサー
・「浮いたらどうしようといつも考えてます」
・LINEグループで育まれた世界観
・もう「意識高い系」とすら言わない
・上司からの質問を同期に相談する
・自分に自信はないけど社会貢献はしたい

と書かれており、「中「高生からもよく耳にする内容だな」と共感しています。いい子って、目立たない・平均的な・不可のない「いい子」なんですよ。エッヂが効いているわけでもなく、しかし何もしないというわけでもなく、「いい子」。

これだけ読んでも、わかりづらいかもしれません。わかりづらいかもしれませんが、こういう生徒・学生はよくいます。

1限だから1限に出る

第1章「先生、どうか皆の前でほめないで下さい--目立ちたくない若者たち」の中の項目にあった「1限だから1限に出る」というトピックは、苦笑しながら読んでしまった。

大学の1限の授業をされている著者から見た、風景が描かれている。「朝一だから出席率が下がるという訳ではない」や「学生からは「そのほうが、1日が長く有効に使えていい」というお手本のような回答が返ってくる」と表現されており、その状態は「設定されたその1限に自分だけでないことを考えると、何となく不安になるから出る」と捉えている。

これに、頷くしかなかった。わかってしまったのです。「1限に設定されているから、1限に出る」、質問するわけでもなく、指摘するわけでもなく、「出る」という挙動を示す。

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