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新しい学び方の「場」づくり

こんばんは
読んでいただきありがとうございます。
高知で私立学校教員をしている「のざたん」です。

今日は、現在のお仕事の背景について書きます。
が、たぶん、1回では伝わりきらないのでご了承ください。

いまのお仕事

高知県にある私立学校に次年度から新しい学びのコースを立ち上げるために、準備をしながら教員をしています。

まなび創造コース(MCC)です。まだまだオープンにできないこともあるのですが、基本コンセプトとしては「自学自走」「教科横断型のまなび」を大切にすることです。今回はそのことについてちょっとだけ。

自学自走

教員が黒板の前に立って板書して一斉授業する形はとりません。一斉に指示を出すことはあっても、これまでのような(大人が想像するような)いわゆる授業スタイルは取らないということです。

これは、学習指導要領【第1章「総則」の第1 教育課程の役割 2】にも『主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を通して…(中略)…生徒(児童)に生きる力を育むことを目指すものとする』と書かれていています。この「授業改善を通して」を強く意識しているものです。

これからの変化の大きい時代において、受け身ではダメ。知識を得る段階では多少 passive なものが必要なのかもしれないが、自ら主体的に進んで情報を取ること必要条件。1人の人間(これまでだと、前でしゃべってる教員)から情報を得るだけではなく、複数の人間からのインプットが大切です。

また、『主体的・対話的で深い学び』を行う主語は「生徒(児童)」です。教員が深く教えるではなく、生徒が深く学ぶことが大切です。「深い」は教員が規定するものではなく、これからは1人1人がどう探っているかを見ることが大切になるんです。

自らが学んで、自らがどこまで進めるのかを大切にするわけです。

昨日の自分ができなかったことを
今日はできるようになった。
そして、明日は、
今日できなかったことにチャンレンジする。

これが、個別化されている場を作るんです。

何か新しいものではなく、すでに始まってはいることなんですよね。

教科横断型のまなび

こちらも、学習指導要領【第1章「総則」の第2 教育課程の編成 2 教科等横断的な視点に立った資質・能力の育成 (1)】に『各学校においては,生徒の発達の段階を考慮し…(中略)…各教科等の特質を生かし,教科等横断的な視点から教育課程の編成を図るものとする。』であったり、

続く(2)に『(前略)…豊かな人生の実現や災害等を乗り越えて次代の社会を形成することに向けた現代的な諸課題に対応して求められる資質・能力を,教科等横断的な視点で育成していくことができるよう,各学校の特色を生かした教育課程の編成を図るものとする。』

とあるわけです。なので、我々は教科を横断的に捉えることを、前提として教育課程を編成するのだという意思表示です。

教科横断的な視点で、企業の方と連携して、大学の先生と連携して、社会活動と連携して、PBLを行っていくことにしています。(まだ、詳しく言えないので、興味のある方は個人的にメッセージをください。。。)

「何ができるようになるか」

「一斉授業を行わないと学力がどうなるか不安です…」や「とはいえ大学受験が心配です…」といった意見があることは承知してますが。大切なことを忘れていませんか?

学習指導要領をベースにして入試問題は作られるわけです。。。

20年前から変わってないと思われがちなセンター試験(今年度からは大学入試共通テスト)も、コンセプトが違うんですよね。。。単純な1問1答形式ではないのですよ。。。

また、総合型選抜も増えていく中、オンライン化が進んで、よりVUCAな時代になっていく中で、「何ができるようになるか」を大切にしようとする新学習指導要領って時代に即しているんですよね。ちゃんと変わっているのですよ。読んでもないのに否定してはダメです。

まなび創造コースで行おうとしているのは、これまでの学び方を変えていきましょうと文部科学省が新学習指導要領で提示していることの1つの解だと考えています。

テストができることだけが、ゆたかさを手に入れる方法ではないです。テストが得意な人はそれで戦えばいいと思います。でも、それが苦手な人はダメではなく、自分の得意な分野で戦えばいいわけで。情報が加速度的に広まっていく中では、全部網羅することよりも、自分の1歩を確実に踏み出せることのほうが、よりゆたかな人生を送れるんじゃないかと。

ボクは、どちらかというとテスト得意でしたし、いわゆる進学校に通っていましたし、それが苦ではなかったですが、社会に出てから助けれたのは「何ができるようになるか」でしかなかったです。それは、テストで身に付けたモノではなく、ボランティア活動やら、日々の活動で身に付けたものでしたし、それをベースに学んできたという感覚があります。勉強できたらか、他の活動ができたではなく、他の活動してたから、ちょっと冴えてたという印象です。

で、新学習指導要領って?

新型コロナの影響で、オンライン授業だのなんだと騒がれ、忘れ去られがちなんですが、小学校は今年度から新しい学習指導要領に基づく教育が始まっているんです。今回の学習指導要領は、これまでの教科内容に大きな変更はありませんが、授業そのもののあり方、は大きく変わっています。

そのことについて、リモキャンさんで6月19日(金)20時からオンラインで話すことにしていますので、お時間のある方は、是非。

なお、本校は寮が完備されていますので、全国から入学希望の方を受け入れることが可能です。唯一無二の学びの場であり、ここでしか出会えない素敵な大人たちを準備して受け入れる態勢を整えてまいります。

学び方を個々に合わせて選べるようにして、それぞれが感じ取るゆたかさを手にして欲しい。そう願いながら、1つ1つ積み重ねていきます。

いただいたサポートは、誰でも教員と会って話せる『会いに行けるセンセイ』の活動に利用させていただきます。