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鳥を枝にとまらせまいと~『徒然草』にも似た話があるよ~

野鳥たちが庭にやって来る

メジロ、シジュウカラ、ジョウビタキ、スズメ、わが家の庭に飛んでくる鳥たち。私の旧姓には「鳥」の文字がついてるし、子どものころはジュウシマツや文鳥やセキセイインコ、あとウズラも飼っていたので、本当は大好きな鳥たち。でも、ぐっとこらえて、追い払わなくてはならない。

猫たちの、狩りを阻止するために。

CDをつるしたけど、鳥追い効果はないので、ホームセンターで見つけた本格的なグッズを枝に吊るしてみた。

「目玉風船」(株式会社ハナオカ製)

工作してみよっと

「目玉」に効果があるのなら、ちょっと真似してみよう。

左、加工前 右、目玉風船をまねて色を塗ってみた

効果があるといいなあ。

赤銀テープもつけたで

庭には2匹 庭猫がいる

「庭には二羽にわとりがいる」の猫バージョンだけど、早口言葉になっていない。ま、いいか。

わが家の庭で暮らす猫2匹。野良猫を餌で手なずけて、避妊手術をうけさせたけど、ずっと家の中にいるのはやはり苦手らしく、家で暮らしなよと説得をつづけているところ。(中の一匹、クリ母ちゃんの子猫たちは、その後家の中ですくすく成長しています)

近所のアンチ野良猫おばさんに、〈野良猫はかわいがるのに、野鳥を追っ払うなんて、えこひいきじゃ〉って思われていないかな。

違うのです。ほら、『徒然草』を読んでみて。

後徳大寺大臣と西行

後徳大寺大臣ごとくだいじのおとどとびをとまらせないようにしようとお考えになって、屋根の一番高いところに縄を張ったのを、西行が見て、「鳶が屋根にとまるようなことに、どんな不都合があるというのか。この殿のお心がこの程度だったとは」と言って、その後はお屋敷にうかがわなかったと聞いておりますが、先日、綾小路宮が住んでいらっしゃる小坂殿の屋根の一番高いところに、いつだったか、縄をお引きになったので、そのことを思い出していましたところ、本当は、「からすがたくさんとまって、池の蛙を捕らえるので、ご覧になって悲しまれて」と人が語っていたので、それだったらすばらしいことだと私は思いました。徳大寺(後徳大寺左大臣)にはどんな理由があったのでしょうか。

後徳大寺大臣ごとくだいじのおとどとびゐさせじとて縄をはられたりけるを、西行が見て、「鳶のゐたらんは、何かはくるしかるべき。此の殿の御心、さばかりにこそ」とて、その後は参らざりけると聞き待るに、綾小路宮のおはします小坂殿の棟に、いつぞや縄をひかれたりしかば、かのためし思ひいでられ侍りしに、誠や、「烏のむれゐて池の蛙を捕りければ、御覧じ悲しませ給ひてなん」と人の語りしこそ、さてはいみじくこそと覚えしか。徳大寺にもいかなる故か侍りけん。(徒然草 第十段 家居のつきづきしく*後半部分)

わが家は公家ではなく、一般庶民ですが、野鳥が捕まるのがかわいそうで、庭から追い払っているのです。『徒然草』の話に、ちょっと似ていると思いません?

(2024年1月6日記)


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