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「短歌人」2021年5月号 月詠5首

コート着る日と着ない日の境目をグラデーションできみは彩る

ぼく以外気づくことない出来物を分け目ずらしてぼくから隠す

開くはずと信じた人は諦めて反対のドアから降り 一人

駅前のパチンコ店の看板が二〇時以降の家路を照らす

きみの足中心に花がさく さく この薄氷を辿れば春だ


選歌を受けた以上の5首を「短歌人」2021年5月号の会員2欄(P94)に掲載していただきました。
これらは3月初めに詠んだ歌ですが、奇しくも4首目「駅前の~」は東京都に街頭以外すべての灯りを消すよう要請が出ている今の方がはまっているように見えます。思ったより春は遠いのかもしれません。

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