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子どもの成長とレンズ

最初にカメラを手にしたのは記録用に、と妻と新婚旅行に出かける数日前でした。新宿のヨドバシカメラに出かけて、そんなに高くないけど初心者でも使いやすく、綺麗に写真が撮れるものが良い、と無知なまま店員さんに相談して購入したのはNikon D5500

当時購入したNikon D5500

当時は写真は記録に残すため、と目的を決めていたので、特別なイベントが無い限りは収納にしまっていたので、残っている写真のほとんどは旅行や記念日の写真ばかり。RAW現像するなんて知らなかったので、JPEGでしか撮っていませんでしたが、知らないなりに楽しく撮影していたようです。


新婚旅行でいったハワイ
旅行でいった小樽
どの辺の猫
お祭りにも持って行きました

ただ、イベントにしか出番のないカメラを持ち続けることは収納の少ない2人暮らしの家には居場所がなくなり、2年ほどでカメラのキタムラへ売却となります。

しばらくはiPhoneでの撮影が増え、それでも記憶を呼び起こす媒体としての写真は、iCloudの中にたくさん保存されています。

きっかけは学生時代からお世話になっていた先輩の結婚式でした。出席させて頂いた結婚式で同じ席になった、先輩の友人が手にしていたのはCanon 5D Mark Ⅱ。写真関係の仕事をしている方で、初めて間近で見るプロが使う機材を見て、かっこいいと感じたのが本格的に写真を始めようと思ったきっかけでした。

ご縁あって、5Dを持っていた先輩と仲良くさせていただき、アドバイスを受けながら2020年3月にSonyのカメラを購入したのでした。

どこに行くにも持ち出していました

購入を決意したのはライフスタイルの変化から。子どもが2人になり、手狭になった自宅を引っ越し、新しい生活をスタートするにあたり、やってみたいと思っていたことを初めてみようと思ったからです。

撮影方法なんて分からない自分が、最初に知ったのは「基本となるレンズは50mm」ということでした。寄ればボケて、引けば広く撮れる。人間の自然な目線である、という説明を受け、1本目に選んだレンズはFE 55mm f1.8でした(50mmじゃないw)

手にした嬉しさから近所の公園に行くときでさえカメラを持ち出し、子どもたちを撮影しまくりました。正直、何でも撮れる、これさえ有れば良い、というレンズだと思い、iPhoneで撮影するときですら、わざわざ50mm付近に倍率を変更して撮影していました。

何でも50mmで撮影

当時は長男が4歳、長女が3歳だったので、お兄ちゃんが楽しそうに遊ぶ姿を追いかける妹、という構図が多く、自転車の練習をするお兄ちゃんの後ろでストライダーにまたがりながら妹が応援する、といったシーンもよく覚えています。おっと涙が・・・

50〜85mm付近のレンズを好んで使用した写真が多く、とにかく明るい単焦点で背景をぼかして子どもたちを撮影しつつ、スナップに出かけては被写体に近づいたり、都市風景を広く撮影したりと、改めて万能性を感じていました。

我が家ではめでたく、2021年に3人目の子どもが生まれました。可愛い女の子です。出産にはずっと立ち会ってきたのですが、当時はコロナ禍ということもあり、妻を病院に送り届けるだけで立ち会いはできず、無事に出産した!という妻からのLINEを、自宅で一緒に過ごしていた子どもたちと見て喜んでいました。

当然ながら妻の退院から子どもの写真を撮りまくりました。当時はFUJIFILMにハマっていた頃で、X-T4を使っていました。お気づきかと思いますが、マウントチェンジをしょっちゅうしています。使ってみたい欲には勝てず、とっかえひっかえしてきましたが、現在はPanasonicのLumixにどっぷりです。

X-T4
X-T4

この頃になって気がつくのですが、50mmという焦点距離が合わなくなってきました。ベビーカーを押しながら、或いは3人目の子どもが歩けるようになったら手を繋ぎながら、上2人の子どもたちがどこかに行かないように注意をしなければいけません。一歩引いて見ていても大丈夫、なんてことはなくなり、広い視野が必要になりました。

また、50mmではちょろちょろする子ども3人を画角に納めることが難しくなり、並んで撮影する場面では、お父さんと子どもたちの間に距離ができ、我慢できなくなった子どもたちが歩み寄ってきます。可愛いですよね。

ということで、このあたりからメインの焦点距離が28mmまでぐっと広くなります。28mmと言えばLeica Q2ですよね。そうです。もう重度のカメラバカになっています。ここで気がついたのはiPhoneの焦点距離も標準は28mmです。良いですよね、iPhone。

28mm
28mm

そして現在、子どもは4人に増え、せわしない日々が続きます。お兄ちゃんはもう小学校1年生、4月には進級して2年生です。立派なお兄さんです。カメラを向けるとピースではなく自分が撮る側にまわるか、遠くにいるから勝手に撮ってくれ、という次第です。望遠が必要です。

長女はおしゃれが好きな年中さんです。保育園に行く前には玄関で、今日の服を祖母に見せるために撮影してから出かけます。横には次女が一緒に写ります。広角が必要です。

三女はまだベビーベッドで1日の多くを寝て過ごします。寝顔に癒やされつつ、その寝顔を静かに抑える為に標準域が必要です。

親の目は子どもの年齢や人数によって変わると思います。一人をじっと見つめられる瞬間もあれば、みんなで楽しい時間を過ごす、子どもの成長を見守る、などせわしなく動きます。そう、ズームレンズが必要です(強引な言い訳)

必要な画角がせわしなく変わる親の目を、どのレンズで代替するのか、ということはいつも悩ましく思います。ただ、撮影してきた写真は記憶を呼び起こす媒体になるもので、楽しい瞬間がたくさん詰め込まれていると思います。

でも、その瞬間を思い出したときに、撮影している人だけが、楽しい瞬間にいない、ということがないように、個人的には家族の撮影には広角側のレンズを選ぶと、一緒に会話しながら過ごすことができると思っています。

正直、最初はボケない、余計な情報が入るレンズだと思い、広角レンズが苦手でしたら、今となっては広角レンズをつけっぱなしにしているのです。

皆さんは、どんなレンズが好きですか?



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