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ノベルボchボイスドラマの制作裏話02 シナリオライター・水島なぎインタビュー

こんにちは! 『ノベルボch』公式noteです。
第1弾のボイスドラマに参加しているアーティスト・クリエイターを紹介します。

2人目は、シナリオライターとして参加している水島なぎさん。気軽に「なぎ」と呼んでほしい、とのことです。普段は、保育園に通うお子さんを育児しながら、在宅でライターとして活動されています。

ノベルボchに参加するきっかけや、オンライン制作の舞台裏、育児をしながらどうやって制作時間を確保しているかなどをうかがいました。

水島なぎさんのTwitterはこちら

水島なぎさんの普段のお仕事は?ノベルボchに参加するきっかけは?

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――普段はどんなお仕事をされているのでしょうか?

なぎ
普段は、「書く・編む・正す ことばのよろず屋」を掲げ、ことばにまつわるさまざまなお仕事をしています。

記事執筆やブックライティングといった主体的に文章を書くお仕事から、文字起こしや編集・校正校閲など裏方で文章を支えるお仕事まで、ことばにまつわるよろずのお仕事をお引き受けしています。

――『ノベルボch』というボイスドラマ制作プロジェクトに参加したきっかけは何だったのでしょうか?

なぎ
ノベルボchに参加するきっかけは、プロジェクトリーダーの浜田みかさんからお声かけいただいたことです。もともとオンライン上でつながりがあって、1年以上、編集者仲間として交流させていただいていました。

2020年の1月に初めてみかさんとお会いしたのですが、そのときに「最近、YouTube動画のシナリオも書いています」とお話しました。
その後、ノベルボchが発足するときに「こういうプロジェクトを考えているんだけど、シナリオやらない?」とお声かけいただき今に至ります。

――育児しながら制作に参加されているとのことですが。

なぎ
はい。ライターの仕事自体は、8年ほど前からやっています。当時は、大学図書館のパートと兼業しながら続けていました。フルタイム勤務になったときに一度仕事を減らしたのですが、やっぱり書く仕事を続けたくて。

3年前に出産してからは、娘を育児しながら在宅ワークとして続けてきました。授乳しながら、おんぶしながら、昼寝の間や深夜に起きるなどして仕事時間を捻出していましたね。とてもハードでした(笑)
昨年からは保育園に通わせることができ、とても助かっています。10~16時にガッツリ書いて、それでも足りない時は深夜残業をしています。夫の協力があってこそです。

――乳幼児期のお子さんと生活しながら働くのは、在宅ワークであってもやはり大変ですよね。

なぎ
保育園の送り迎えという時間の制限、そして娘の急な体調不良など、娘の都合が生活の最優先になります。小学校に上がっても、しばらくは同じ状況が続くのかなと考えています。
夫が曜日不定休で朝早い日もあれば夜遅い日もある、しかも身近に頼れる親族がいない。いろんなことを考えて、融通の利く在宅ワークという働き方を選びました。

ただ、「取材に行けない」ライターであることにコンプレックスがあったんですよね。取材の予定を入れたとしても、娘の都合で穴を開けてしまう。それは申し訳ないし、信頼にヒビが入る。もちろん、さまざまなサービスや公的サポートを受けながらバリバリ仕事をしておられるママライターも多いのでしょうが、私には飛び込む勇気がなかった。

――なるほど。どんなライターになりたいか、悩む時期があったんですね。では今は、ライターとしてのキャリアをどのようにイメージしておられるのでしょうか?

なぎ
取材に行けなくても、「書く仕事」はたくさんあります。今の私にできることをやろうと思いました。文字起こしや校正・校閲など文章を支える裏方の仕事や、想像力を働かせてつくるシナリオのお仕事を、本格的に始めました。それが、昨年の秋ごろからです。

そんなときに、みかさんからノベルボchでシナリオをやってみないかとお声かけいただいたんです。「育児しながら時間の制約がある私でも、関われる仕事がある。声をかけてもらえるんだ!」とうれしかったです。

ボイスドラマをフルリモート制作! 制作の環境は?

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――完全オンラインによるフルリモート制作がノベルボchの特徴でもあります。シナリオの制作環境について教えてください。

なぎ
普段のライター仕事もそうですが、基本的には自宅でもくもくと作業しています。インターネットや図書館の資料をフル活用しています。タイピングの速さと文章力、それから想像力が武器です。

ノベルボchでは、ボイスドラマのプロットやシナリオを担当しています。

他にも予告動画のシナリオを用意したり、宣伝用のさまざまな文章を書いたり。ほかのメンバーが作った音声や動画などのチェックもしています。あとはZOOM会議の議事録も担当しています。

――どんなツールを使っていますか?

なぎ
よく使うツールは、GoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートです。プロットやシナリオ、宣伝用の文章を、メンバーの皆さんにチェックしていただくのに便利です。編集提案機能やコメント機能を使うことで、対面でのうちあわせやWEB会議ができなくても、意見交換ができます。

ノベルボch発足当初は緊急事態宣言発令中だったので、自宅で娘と過ごしながら、WEB会議やプロットの打ち合わせなどをしていました。WEB会議への娘の参加率が高くて(笑)、メンバーの皆さんにはすっかりおなじみとなってしまいました。

――制作をする時間帯について教えてください。

なぎ
普段は、平日の10~16時を仕事時間に決めています。もちろん、チームで確認しなければならないことも多いので、連絡や確認はそれ以外の時間にもしています。

緊急事態宣言中もそうですが、娘が家にいる休日には、娘がお昼寝している間や家族が寝静まった深夜などにボイスドラマのプロットやシナリオの肝となる設定などを考えています。話しかけられずに没頭できる時間がないと、シナリオはなかなか書けないですね。

楽しいと感じること・気をつけていることなど

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――ボイスドラマ制作において、楽しいと感じるのはどういう場面ですか?

なぎ
ノベルボchのボイスドラマは、クライアントとすりあわせながら書き上げる文章と違って、純粋にエンターテイメントとして書けるのでとてもやりがいがあります。

ライターの仕事を目指したのは、もともと創作が好きだったから。しかし、商業ライターというのは自分の好きなように文章を書ける仕事ではありません。読み手がいて、クライアントがいる「お仕事」です。
一時期は、自分の著作を電子書籍として販売していたこともあります。自分が書いた物語を誰かに届けるということに、強い思い入れがありました。

もちろんノベルボchのボイスドラマも届けたい人はいます。エンターテイメントの要素を盛り込みつつも、届けたい人・応援したい人たちのために書いています。
表現活動をして食べている人、表現活動で食べている人たちを応援する人、コロナ禍で苦境に立たされた人。
エンターテイメントが誰かの背中を押せるんだ、というところをこのボイスドラマを通して体現できればと考えています。

――やりがいを感じておられるんですね。逆に、プロジェクトを進める中で気をつけていることはなんでしょう?

なぎ
メッセージの「即レス」ですね。
ノベルボchのメンバーの皆さんには、確保できる作業時間の短さでいろいろとご迷惑をかけているところもあります。育児を優先できる働き方として在宅ワーカーを選んできたところもあるので、そこは譲れません。ノベルボchはそこを理解し、受け入れてくれるのでとてもありがたいです。

作業時間がなかなか確保できないからこそ、チャットツールでの「即レス」は心がけています。「〇時までに確認します」「今は確認できないので、お任せします」などですね。
あとは、ちょっとした違和感も飲み込まずに話題に出します。オンライン制作においてはスピーディなレスポンスと同じくらい、正直なリアクションが重要だなぁと感じています。

ノベルボchでは多彩なアーティスト・クリエイターが活躍中!

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この記事では、シナリオライターの水島なぎさんにお話をうかがいました。
ノベルボchの初期メンバーは、現在6名。うち、制作にかかわるスタッフは4名です。

ありがたいことに、ノベルボchに参加したい! と手を挙げてくださる方も既にいらっしゃいます。クラウドファンディングで制作資金が集まり、正当な報酬をお支払いしつつご活躍いただける環境が整いましたら、より多くのアーティストやクリエイターの皆様とも一緒に制作していけます。
そのためにも、情報の拡散やご支援へのご協力を、何卒よろしくお願いいたします。



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