冷蔵庫
通り雨が過ぎて
それはコンクリートで弾ける雨粒
私の骨身を空洞だと知らす雨粒
濃紺ブラウスとうずまる黒いスカート
全部、すみずみ濡れたんだから重くて
どこまで遠回りをしたんだろう
そんな風がそこから吹いてきた
スカートが膨らんで熱気球
だのにずしりとした体じゃいけないね
雲、雲、雲、白くて灰色で
一つだけ見つけて光
私かもしれない
指パッチンをして急な夜
生物な、それは生きてる音で
冷蔵庫を開けて黄ばんだ明かり
それをずっとずっと見てるだけ
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