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学習性不使用と半球間抑制のメカニズムと介入方法

本日も「臨床BATON」にお越しいただきありがとうございます!
「節分の豆がけっこう好きで1年中買えればいいのに…と密かに思っています」といつもの節分(2月3日)の翌日の今日言いたかったけど今年は2月2日なんだ…と残念に思っている159日目の投稿を担当するミッキーです。

今回のブログでは「学習性不使用、半球間抑制」について考えていきたいと思います。

まず僕の体験した患者様の症例を紹介し、
学習性不使用、半球間抑制とは何か、なぜ起こるのか?
次にリハビリにはどんな影響があるのか?
最後に改善のためにどうするか?

についてお伝えしていきます。

〇僕がよく直面する脳卒中患者様の症状

僕は生活期の病院で働いており、外来で生活期の脳卒中患者様のリハビリを担当することがあります。

症状として運動麻痺・筋緊張の亢進が認められ、日常生活に麻痺側上肢が参加していない患者様がいらっしゃいます。

そんな症状の患者様にリハビリを行っているのですが、なかなか目に見える改善が認められず難渋します。

なぜそのように目に見える改善が認められないのか、疑問がありました。

その観点から麻痺側上肢が参加しない理由について調べてみた結果、
学習性不使用・半球間抑制というメカニズムが原因の一つではないかということに至ったので考えていきます。

〇学習性不使用とは

学習性不使用とは心理的なメカニズムとしてあげられるものです。

脳卒中後に感覚障害や運動障害を呈した上肢を用い、脳卒中前に実施していた活動を行った場合、失敗することが多い。この失敗体験を補うため、非麻痺手で動作を代償すると多くの場合で成功し、成功体験を得る。この行為の繰り返しにより、非効率な誤った代償行動を学習してしまう。Taubらはこの一連の条件学習により獲得する麻痺手の不使用を学習性不使用と名づけた。
竹林崇,Constraint-induced movement therapy, OTジャーナル51(8),2017,711-715
出典:Taub E,et al:New treatments in neurorehabilitation founded on basic research. Nat Rev Neurosci 3:228-236,2002

学習性不使用 図 ぎわちゃん作成

簡単に言えばうまく麻痺側を使えないので非麻痺側を多く日常生活で使ってしまう。
そのことにより麻痺側の使用頻度が減ってしまうということです。

そのため日常生活に戻った生活期の患者様に多いと考えられます。

〇半球間抑制とは

健常人では、脳梁を介して両側の大脳半球間に相互抑制があるが、脳卒中後は障害脳より健側脳への抑制が弱まるうえに、健側肢を使うことで健側脳の障害脳に対する抑制がより強くなり、抑制不均衡が起きる。       井上勲,運動機能回復を目的とした脳卒中リハビリテーションの脳科学を根拠とする理論とその実際,相澤病院医学雑誌,第8巻,2010,1-11

スクリーンショット (1437)

健常人であれば両手、両足をバランスよく使っています。
半球間抑制はいわば右手(左脳)を使っている最中に右脳の機能を抑制し、効率的に体を動かそうとする機能で健常人の脳には非常に効率的なメカニズムであるといえます。

しかし脳卒中にかかることにより片麻痺になるとこのメカニズムが非効率的なものに変わってしまいます
非麻痺側を使用することが多くなるため、麻痺側への抑制が強くなります。
その結果、日常生活への影響が強くなります。

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