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無料コラム 〜患者様との思い出〜

本日も臨床BATONへお越し頂き、ありがとうございます。

第423日目を担当する、理学療法士のゆーすけです。
今回は無料コラムです。テーマは『患者様との思い出』です。

患者様との思い出を振り返った時に、臨床に出て初めて担当した患者様のことや嬉しかったこと、苦しかったことなど様々なことが蘇ってきます。
一番思い出に残っているのは、臨床実習の時にお世話になった患者様です。
70代の男性で、急性期の脳卒中患者様でした。
見学させて頂く機会が多く、その流れで担当させて頂くことになりました。
バイザーとの治療中は患者様から積極的にお話されていましたが、自分が問診を行ってもほとんど答えてくれることはなく、評価が進まずにいました。

疾患によるコミュニケーションの問題は考えにくく、なぜバイザーとは会話が成立しているのに自分の時は何も喋ってくれないのだろう?と悩んでいました。

それでも評価を進めるために次の日も学生評価の時間として頂いてる時間で問診をしました。
すると、患者様から「あんたに言って何になるんや?」「こっちも必死でやってるんや」という返答が返ってきました。

今思うと、全くその通りなんですが、当時は目の前のこと(評価)に必死で患者様と全く向き合えていませんでした。

振り返ってみると、その患者様との関係性を築く前から「何に困ってますか?」「家の環境を教えてください」など表面上の問診をしていたなと思います。

評価レポートを書くための問診からその患者様の人となりを知れるような会話に切り替えていくと、色々なことを話してくれるようになりました。
学生あるあるかもしれませんが、すごく失礼なことをしていたなと思いました。

その後、その患者様は約1ヶ月半ほど入院され自宅復帰まで見届けることができ、たくさんのことを学ばせて頂きました。
理学療法評価や治療経験はもちろん勉強になりましたが、人としての部分が一番印象に残っています。
正直な性格の方であったため、誰しもが感じるようなことをしっかりと表現され気づきを与えてくれました。

今でも、鮮明に覚えておりセラピストである前に人としての関わりを大切にしています。

専門的な知識や高い技術は大事であり、常にスキルアップしていくことは必要ですが、人としての関わりを忘れることなくこれからも臨床に励んでいきたいと改めて思いました。

普段の臨床の中で、患者様との思い出を振り返ることはなかなかありませんが、今回このような機会がありまた初心を思い出すことができました。

皆さんも今一度患者様との思い出を振り返ってみてはいかがでしょうか?

最後までお読み頂きありがとうございました。
次回の臨床BATONはジュニアさんです!
テーマは「なぜ、運動麻痺に対しての治療が必要なのか」です。
皆さんお楽しみに!
それでは、ジュニアさんお願いします!

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