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脊髄損傷:維持期のリハビリ

お疲れ様です。はらリハです。

本日は…
脊髄損傷に対して維持期で必要なリハビリ」について簡単にまとめました。

維持期での取り組み

脊髄疾患そのもの進行しませんが、加齢による機能低下はさけられません。

そのため、入院中に獲得した機能を維持する努力と合併症の予防が重要です。

退院後にも褥瘡の発生予防に注意したり、排尿・排便コントロール、痙性・疼痛軽減のため薬剤を必要とする患者も多いです。

さらに、高齢化に伴う生活習慣病の合併症も多く、医療機関の連携はますます重要になります。

退院後に安定した在宅生活を継続するため、退院までに総合相談室の保健師と情報交換して継続看護につなげる工夫など、大切です。

初期の治療で状態が安定すれば、残された機能を生かし社会復帰にむけリハビリテーション を開始します。

しかし、排泄の問題、褥瘡の予防、痛みによる苦痛、精神的苦痛に対する問題点が考えれ、これらの援助を行う必要があります。

また、自律神経障害、痙性、起立性低血圧、深 部静脈血栓症、痛みの早期発見に努め、看護援助を準備しましょう。

はじめに

維持期では、上記でもお伝えしたとおり、健康に社会参加できるよう支援が大切です。

ADLをより安全に確実に行えるように、退院後の環境に合わせてその方法を再検討し、習熟していく必要があります。

病院という他者に管理され整った環境から自己管理する環境へと、大きく変化する周囲への対応が必要となるため、精神的なサポートも重要です。

1) 自己管理指導

合併症をおこさないように障害の理解と予防法の再確認を行いましょう。

褥瘡や尿路感染症などの合併症を引き起こさず、健康を維持するための生活管理の方法を指導しましょう。

身体機能の維持についてもホームエクササイズの指導を行いましょう。

セラピストは自己による関節可動域維持を目 的として患者自身への動作訓練や自己他動運動、自己の体重を利用したストレッチングなど の指導を行っていいましょう。

動作訓練や自己他動運動による関節可動域維持が可能な症例についてはリハビリ室のみでなく病棟生活の中でも実践できているかをセラピストや看護師が評価するとともに介護者への訓練方法の指導を行っておくことが重要です。

2) ADLの確立・環境整備・福祉用具の選定・介助指導

訓練による変化も落ち着いてきてADLのゴールや必要な用具の検討の段階になると、外泊訓練によるADL訓練結果の確認とそれらの能力を最大限に発揮するための訪問による住環境整備の検討が必要です。

このとき介助を必要とするADLの介助方法を介助者に指導することも必要です。

これを介助者の身体状態や介護頻度などを考慮し、適切に行うことで介護者の健康維持にも配慮できます。

また、できるADLに対しても長い期間を想定して、生活スタイルや、介助者の状況等に応じて自分で行うことと介助者に依頼することをわけて、 健康に有意義に生活できるよう組み立てましょう。

車椅子使用の場合、社会保障制度を利用して本人用の車椅子を処方します。

車いす採寸に関しては、本人の身体寸法や残存機能レベル、予後などから使用する車いすを選択し、個々の動作能力に応じて随時設定の変更を行いながら処方へと進めます。

これに伴い、車いすへの乗車時間が増えることで臀部圧迫や剪断力による褥瘡発生の危険性もあるため、座圧測定などを定期的に行い、クッション選択や除圧方法を使用者に指導します。

さらに褥瘡予防教室を定期的に開催し、褥瘡に関する理解を深めるような環境作りを行いましょう。

3) 社会参加の援助 

在宅生活を円滑に行えるような援助に加えて、復学・復職、スポーツなどの余暇活動、当事者(患者)会の紹介など生活の幅をさらに広げるための支援も必要です。

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