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脊髄損傷:作業療法の目標

お疲れ様です。はらリハです。

本日は…
頸椎損傷のOTの全般的な目標:8項目」について簡単にまとめました。

1.残存筋力の維持/増強

残存筋の筋力評価を行い、それに応じた適切な方法で筋力訓練を行います。

残存最下位レベルの筋力だけでなく、それよりも上位の髄節の筋力増強も重要です。

2.関節可動域の維持拡大/拘縮の予防

急性期や訓練初期の段階での拘縮が、ADL訓練に入る時期で障害になることが多いです。

特に、股関節/肩関節などの大関節の関節可動域の維持は重要になります。

3.身体耐久性の増加

頸髄損傷の場合、残存する菌が少ないため同じ動作でも筋への負担は大きくなります。

また、呼吸、循環、自律神経障害などの影響で全身の耐久性が低下します。

これらの機能改善には時間を要しますが、ADL自立には欠かせません。

4.上肢機能の再教育

頸髄損傷の上肢は、上肢としての使い方だけでなく下肢や体幹としての役割は健常者の使い方と大きく異なるため、新たな使い方を学習する必要があります。

つまり、動作の中でどのように菌を有効に使うかを教育することが大切です。

5.ADL能力の維持/拡大

各残存レベルごとのADL到達目標に合わせて、簡単な動作から導入します。

6.住環境調節

殆どの場合、ベッド上と車椅子上の生活を余儀なくされるため、それに合わせて生活環境の設備がないと、せっかく獲得したADLを十分発揮できません。

また、ひとり暮らしよりも同居の場合がほとんどであり、兼用するための工夫や介助する場合の考慮も必要です。

7.職業/趣味的な能力の開発

近年、企業のOA機品(キーボード操作は頸髄損傷でも可能)の導入により、頸髄損傷であっても就労できる職種が増加しています。確認しましょう。

8.心理/社会的適応の補助

不安の緩和、障害受容の援助、気分転換、対人関係における役割意識の喚起などのために、作業及び作業環境を利用します。

特に、グループワークは対人交流が盛んになり、仲間意識を獲得する反面、他と自己を比較する機会になります。

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