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海外在住・既婚・女は必ずしも旦那の仕事でそこにいるんではない


先日、zoomでとある日本語教師のキャリア相談会に参加しました。


主催者であるベテラン教師を中心に、参加者のキャリアに関する悩みに答えていく内容で、新米の私には大変参考になりました。


ただ、そこで引っかかったことがあって。


私は自分の相談時間に、今後中国にいるかも日本にいるかも他の国にいるかも分からない状況で、日本語教師として働いていくにはどうすればいいか、という悩みを話しました。

実際今は中国にいますが、世界一周もしたいし、ヨーロッパに住みたい、という密かな夢もあります。自分の希望以外にも、夫の希望で他の国に移る可能性もある。

そういう時に、特にオンラインでの働き方を聞きたかったのです。


その主催者の方から、私が今どういう経由で中国にいるかを聞かれたので、もともとは夫の仕事で移り住んだと答えました。

そうしたら、

『ご結婚されてるんですか?!?』から始まり、『それならご主人の仕事にもよると思いますし、オンラインで授業できる形が良いですが、まずはご家族と相談して考えて行くのが良いと思います』という答えをもらいました。


確かに、最初に中国に来たのは夫の仕事が理由です。でも、場所は中国だけど、日本語教師になると決め、資格を取り、就活をして働いているのは私です。

私のキャリアに、なぜ夫の意見が必要なのでしょうか?

海外だから?

日本で働いてたらそんなこと言われなかった?

日本語教師は主婦が趣味でやってると思われてる?

もちろん家族なのですから、大事な相談は夫にします。でも、夫ありきのお返事に、なんだかなあ、という気持ちになりました。


さらになんだかなあ、と思ってしまったのが、私の他にアメリカから参加されている方がいたのですが、話の流れで主催者はその方にも結婚されているかを聞き、イエスと聞くとそしたら○○さんもご主人と相談しながら今後のキャリアを考えていくことになりますね、と言ったこと。


あとからSNSで繋がって知りましたが、その方は誰もが知る国際機関で長年働かれていました。

それも海外で。

アメリカにいる理由やご家族のことは知りませんが、パートナーについてアメリカにいるわけじゃないんじゃないかな、と思いました。



海外在住の既婚女性というと、駐妻を想定される方が多いのは分かります。お子さんがいたらなおさら。

実際、私も最初は駐妻でした。(厳密には駐在ではなく現地採用なので、現地採用妻!笑)


だから、この主催者の方が駐妻なら旦那さんの仕事ありきだよね、と思ったことも当然といえば当然かもしれません。

でも、今の私は労働時間は夫以上に働いてるし、当然生活費ももらってないし、自分の仕事にプライドもあります。

今中国にいるきっかけが夫だっただけで、これから日本に帰るか、他の国に行くか、どんなキャリアを築くかは、夫と話し合いながら私が決めます。

そもそも日本語教師を始めたのも、中国に来て『○○さんの奥さん』と言われることが嫌でたまらなかったから。

私は夫の付属品じゃない!と、当時は悩んで今があります。


だから、この主催者を責めるつもりはありませんが、改めて反面教師だなと良い勉強になりました。

海外にいる既婚女性は、駐妻ばかりではない。

駐妻の方も、旦那ありきではない。

誰の奥さんか、とか夫の仕事が何か、ではなく、その人自身を見なきゃいけない。それぞれにストーリーがある。


かくいう私も、一つ今でもすごく反省していることがあって。

中国で出会った中国人の友達に、英語がペラペラな子がいます。その子のパートナーはイギリス人。

その子と出かけている時にたまたまドイツ人の知り合いと会い、その子が流暢な英語で話すのを聞いたドイツ人が驚いていたので、私は『英語上手でしょ!旦那さんイギリス人なんだよ!』と言ってしまったのです。

その時は何事もなく終わりましたが、あとから私はものすごく、ものすごく後悔しました。

友達の英語が上手な理由を、なんでイギリス人パートナーがいるから、と言ってしまったんだろう?

その子はパートナーと会う前から英語がペラペラだったんじゃないか?

もしかしたらものすごく努力して英語を習得したんじゃないか??

もっと他の言い方があったよね?


今でもあの時のことを後悔しています。



海外で働こうが日本で働こうが、駐妻だろうが駐在員だろうが、現地採用だろうが帰国子女だろうが、その人の環境じゃなくて、その人個人と付き合っていきたいなと思いました。うまく言えないけど、おしまい。







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