病院と書店をはしごする

日曜日からの3連休の中日。
起抜につけたラジオから最初に聞こえてきたのが、アメリカのNFLのニュース。大統領の差別的な発言・政策に対する抗議行動をとる選手たちへの、大統領の反応があまりにも子供じみていて作り話のよう。彼に関するニュースを聞くと、かなりの頻度で「誰が彼を選んだのだ」という問いがよぎる。

午前中、地元のHクリニックへ。歯石と着色をとってもらい、舌がんの手術箇所やリンパも診てもらう。異常なし。歯の噛み締めが強いせいもあり、上の前歯の亀裂が少しずつ進んでいるらしい。ひどくなったら、亀裂が象牙質まで進む前に、エナメル質の部分に樹脂を流し込むのだそう。

歯石を取ってもらっている間、てっきりK医師が1人でやっているのかと思ったら、知らないうちに助手が補助に入っていた。早々に目をつぶっていたのでまったく気づかなかった。音も気配もない。

施術後、手術をした左側の顎の奥に、あいかわらず疼くような鈍い痛みがあることを伝える。

買いたい本や雑誌が何冊かあり、午後に受診する大学病院近くの書店を回る。雑誌「早稲田文学」の女性号が見つからず大きめの書店を5軒回るが、どこも売り切れで再入荷待ちとのこと。昨日のトークイベント会場の書店でまだ4、5冊平積みになっていたので完全に油断していた。念のため地元の小さい書店にも電話で聞いてみるが、そもそも入荷なし。自宅方面の大型書店で予約を入れる。
元々部数の多い雑誌ではなさそうだから、編集室は大変な騒ぎになっているのだろうな。こういう号が評判になって、実際売れるっていうのはいいなと思う。

午後の大学病院の予約の前に行きたかったうどん屋が行列。日も照っているし、並ぶ気がしない。早めに病院に行って待つことにする。

2週間ぶりの診察。若い医師の視診・触診のあと、主治医の視診・触診。左顎の奥があいかわらず時々疼く以外は、変わらないと伝える。視診・触診でわかる範囲では異常がないので2、3分で終了。 今日は帰る前に血液検査をし、2ヶ月以内に造影CTを撮るように、との指示。血液検査の目的を聞くと、造影CT検査のために腎臓の働きの確認と、腫瘍マーカーの確認のためとのこと。「あんまりあてにならないんだけどね」と自明のことのように話すがそれだけ聞いてもよくわからないので、予約をとるときに若い医師に聞いてみることにする。

今日の血液検査と11月の造影CT検査の予約をとるためテーブルに移る。予約を入れる若い医師に腫瘍マーカー検査の意味を尋ねるが、抽象的な説明でいまいちよくわからない。専門的なことばを使っても意味がわからないだろうからと、あえて一般的なことばを選んで説明してくれているのかなと思うけど、納得のいく説明とは感じられず、「あとでがん情報サービスのサイトで見ればいいや」とやりすごす。ああいう場面で遠慮したり、あきらめたりしないようにならないとな。

病院の診察フロアにいる間、同じくらいの年代の人で、入院前の手続きや検査をする人を見かける。今日の受診ということは、程度の差こそあれ重大な病気なのだろうか。表面上は何もわからない。

検査も会計も済ませて、満を持してうどん屋へ向かう。迷ったが、かけうどんとちくわ天にする。今日のちくわ天はじゃこ。一瞬で食べ終わってしまった。

買い忘れた雑誌があったのを思い出し、書店に戻り、買い物を済ませて店内のカフェスペースで休憩する。

朝から重い本を持って長く歩いて疲れたのか、眠くなってきたので帰ることにする。駅に向かって歩き始めたら、東京にいるはずのない同僚とばったり出会う。仕事で東京に来ていたとのこと。仕事のことをちらっと話し、「早稲田文学」が買えなかったことやこの街のおもしろさなどを話して別れる。驚いたな。

食料品を買って帰宅。先週末のイベントで汚れてしまったスニーカーを洗い、昨日からの念願だったカレー作りにとりかかる。シンガポールみやげでもらったカレー用のミックススパイスを贅沢につかって、鶏肉をヨーグルト、スパイス、にんにく、しょうがに漬け込む。みじん切りの玉ねぎを炒め、トマト缶と一緒に漬け汁ごと肉を煮込む。おいしくできた。

翌日の夫の弁当用にちくわの磯辺揚げ、目玉焼き、ピーマンの丸焼きを作る。

ほとり日記(http://hotoridiary.hatenablog.com)から転載

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?