見出し画像

design / kern inc.

個人的に好きな kern 社の作品を
あらためて見てみました。



デザインの意図や背景など
学びにつながることが多いです。

「言語化力」は自身の仕事にも置き換えられる
こともあり、参考にしていきたいと感じています。



baigie社

新しいシンボルは、「web」の由来である
蜘蛛(くも)の糸から着想を得ました。

蜘蛛の糸は、あるときは身体を支える命綱として、
またあるときは新たな命を育む場として使われます。

さまざまな目的に応じて役割を変える糸を、
あらゆる課題に対してデザインや
マーケティング・ソリューションを
提供する同社の存在になぞらえ、
しなやかさと力強さが同居する姿を描いています。


Gaudiy社

経済と社会の発展によって多くの人々が
享受できていた恩恵は今、さまざまな形で
「バグ」のような歪みをもたらしています。

Gaudiy 新アイデンティティのコンセプトは
「エンコードとデコード」。

私たちは彼らの姿を「分散型」や 「透明性」
といった Web3 に特徴付けられるワードのみならず、
Web の世界の根幹を成し、包括的なものであり、
今もこれからも生きつづける概念を用いて
描き出したいと考えました。

デジタルデータの圧縮から暗号化に至るまで、
広くあまねく用いられているエンコードと
デコードは、ときおりバグを引き起こします。

これを視覚的に表しているのが、
文字コードの不整合による「文字化け」です。

常識にとらわれず「ファン国家」と呼ばれる
新たな経済圏の創出に向き合い、その道半ばで
起こる困難をも力として受け入れていく。

正常だと思われてきたものを違和感で
上書きすることで、このプロセスを
表現することを試みました。


10X社

連続的に続いていく私たちの日々は、
新しいアイデアや技術によってこれまでに
体験したことのない、非連続的な瞬間へと
飛躍することがあります。

これまでインターネットやスマートフォンを
中心に発展してきた情報技術は、長くつづく
産業や事業にインストールされると、
私たちの生活をさらに大きく変える可能性を
秘めています。

本プロジェクトでは『未知なる道』を
テーマに掲げ、新たな道を切り拓く
10X 社の姿を追い求めました。

デジタル・トランスフォーメーション
(Digital transformation / DX) の
“Trans” (交差) を表す “X” は、
切れ込みを入れることにより「非連続性」を描写。

地続きに描かれた “10” は、
たとえ 10x へと跳躍する出来事であっても、
日々の積み重ねから生まれることを表現しています。


青山ブックセンター

最終的に採用したシンボルは、積み重ねられた本で
青山ブックセンターの歴史の厚みを表現しました。

さらに、本の小口を使って同書店の愛称である「ABC」を記すことで固有性を加え、
紙の表面を模したテクスチャを
乗せることで質感を向上させています。


CAMPFIRE社

モチーフには「&」(アンパサンド)を採用。
新たなシンボルで描かれる炎。

それは1つの事象ではなく、たくさんの人々の
心に灯された熱の集合体です。

起案者と支援者のつながり、灯火が次の炎へと
広がっていく景色、心に抱いたかけがえのない想い。
CAMPFIRE が紡いできた様々なできごとを
小さな意匠に込めています。

これまで使用されてきたシンボルマークを
簡略化した案や、炎のシルエットを模した
“C” と “F” でつながりを表現した案など、
試作段階においては採択された
アンパサンド案のほか、新たな象徴に
ふさわしい表現を模索しました。

L : simplification - 現行ロゴを単純化
/ C : You & Me - “C” と “F” で
炎を象りつながりを表現
/ R : Torch - 起案者とそれを支える
人々の姿をトーチに擬態

炎の温度や揺れ動きをグラデーションを用いて表現。

線上または円上に変化する従来のグラデーション
とは異なり、複数のポイントでハイライトと
シャドウを意識した色を設定しました。

たとえば、アンパサンドの筆跡に合わせて
わずかに奥行きを持たせることで、
膨らみがある形状に対して緩急を
加えながらまとまりを生み出しています。


おわりに

デザインこそ、意図を汲み取り、
表現することが難しいと感じます。
(それを実現するクリエイターは本当にすごい)

自分に置き換えると、顧客の希望を汲み取り
サービスを通して表現する、そのために
今やっていることは正しいのか、もっと
他にできることがあるのではないか、
と考えさせられました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?