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佐高信による「佐藤優攻撃」は何なのか、佐藤優の現在地とはなにか

佐高信による期待の新作が来月、上梓される。佐高信信者も佐藤優信者も必見の書籍である。

「佐藤優というタブー」とはよく言ったモノで、論壇において佐藤優を批判する者はほとんどいない。これは不自然なレベルであり、半ば「タブー」になっているということは可能であり、佐高信の言いたいことはわかる。

佐高信は今回、そのタブーに挑戦しているが、ではなぜ佐高信は、かつて2冊も共著を執筆した刎頸の仲の佐藤優に絶縁状を叩きつけることになったのだろうか。

これは、佐藤優が佐高信にとって敵である「竹中平蔵、創価学会、自公政権」を褒めるからにほかならない。2020年前半、佐高信は自身の有料メールマガジンにおいて、佐藤優批判を繰り出し、佐藤優を批判対象に加えた。

しかしメルマガの批判の前に、佐高信が佐藤優の批判の狼煙を上げた舞台がある。社民党機関紙である「社会新報」である。

佐藤優が原子力発電を安定したエネルギー確保の観点から容認し、また、佐高にとって敵である竹中平蔵や池田大作を各所で褒めちぎっていることがよほどしゃくに障ったのだろう。メタメタに批判している。

原子力発電の可否については個人的には小飼弾の論評が一番バランスが取れていると思う。原発賛成派の小飼弾ですら、原発推進は非現実的と論じる「オワコン」具合に、関連政策の混乱を見てとれる。

http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51906277.html

佐高信は、社民党のスポークスマンである。そんな理想主義者の佐高信にとって、時に右翼雑誌に、時に左翼雑誌に、時には公明党・創価学会まで触手を伸ばす佐藤優の活動が「裏切り」に見えたのだろう。エリート主義者らしい潔癖症である。であればこそ、佐高信がかつて対談までした佐藤優のことを最大の敵として糾弾するまでに事がこじれるわけである。しかし、佐藤優は徹頭徹尾、「国益のため」働くプロ官僚なのである。保守主義者である。国益のため、必要ならばいくらでも相手から映る映写機の「イメージ」を変えてしまう、佐藤優の「規模の大きさ」に佐高信は焼かれてしまったのだろう。








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