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覚醒と混沌のミルフィーユ

静止を振り切った
止めても末端から徐々に振動を再開する

砂を掻いても爪の間に夢が溜まっていくだけで
水溜まりはいつまでも乾かない

冴えない幹の淵から翡翠が砕け散って、赤く変光して暗闇になっていく

花弁の数を数えても、あの人は帰ってこないだけであって
ただ時計の音を聴きながら猫に水をやる

乳白色のレモン色
ざらつく指先が砂糖の上でガラスをなぞる

ずっと大切にしていたはずなのに、いつのまにか貴方じゃなくなってる
変わったのは私?それとも昨日の思い出?

踊り続ければいつか叶う
駒鳥は喉笛を切って指輪になった

短くてもいい、儚くてもいい
そこに存在したということを約束できればいいの

夢で滑って転んだ氷の上で
スピンするモーツァルトを観てる
血の色をしているとどうして思ったの?
貴方に目があるとどうして言い切れるの?

皺、雛、シーツ
羽が乾くまでここで休ませて

堕ち方がわからないの?私が教えてあげる
両手を広げて、ほら、簡単でしょ?

化石のように眠り続けると
人はいつしか星に還る

貴方には透明に見えるのでしょうけど
私には何も見えないのよ、黒いからじゃないの

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