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親子喧嘩は犬も食わない

「経営会議や取締役会で、社長(親)は現場のことを全然わかってくれない。言えるのは自分だけなので立ち向かうべきでしょうか?」

アトツギあるあるの一つ。

これについても唯一絶対の解答があるわけではないんだけれど、僕はこう答えるようにしている。

親子喧嘩は犬も食わない。

今から3年前、僕は「オフィシャルな経営会議の場で、会長(先代)と議論すべきだ」という信念を持っていた。

それから2年間、3ヶ月に1回の経営会議では毎回大喧嘩。

最初の頃はしょうがないと思っていたであろう社外アドバイザーや社内マネージャーも、最後は「親子喧嘩は家でやってくれ」と白けムードだったと思う。

ファミリー企業の先代とアトツギの関係は、そうでない上司と部下の関係よりも少し複雑だ。もともと未来についての意思決定は、ロジックだけで簡単に整理できるものではないので、その難易度は格段に上がる。

そんな難しい課題解決を、オフィシャルな会議という「限定された場」だけでやるという方がナンセンスだと、今は思う。

ある経営者の先輩は「親父が信頼している相談役の人に、うまく言ってもらう」と言っていた。金融機関や取引先をうまく活用するのもいいだろう。会議の前後に個別ミーティングの時間を持つだけでも、何かが変わるかも。

戦うフィールドは会議室だけではない。

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