社長通信vol.60 GREENからRAINBOWへ!
三星グループの皆さん、あけましておめでとうございます!年末はぐっと冷え込みましたが、みんなが元気に新年を迎えていることを祈っています。
*この記事は年末最終日に、元旦をイメージして書いていますw
「GREEN2021」を振り返る
コロナに翻弄されつつも、多くのチャレンジがあった2021年。年初に立ち上げたGREEN2021というテーマの沿って振り返ってみると
使い手と作り手がつながる新クラフトツーリズム「ひつじサミット尾州」を地域と共創し、全国から15,000人超を動員【三星毛糸】
プラスチックのリサイクルを推進する「ReBirth PLASTIC」事業を、事業再構築補助金を活用してスタート【三星ケミカル】
工場内緑地を「サ庭」に改装し、社内外の交流の場へ【三星グループ】
LGBTQの働きやすい職場環境を評価するwork with PrideのPRIDE指標で3年連続ゴールド(最高位)受賞【三星グループ】
炭素排出量削減の一歩目として、SBT(Science Based Targets)認定に向けてプロジェクトをスタート【三星グループ】
など、少しずつですが未来へ向けた成果が出始めてきました。
もちろん、会社としてまだ足りていない部分もありますし、個人的には「もっとできたはずなのに…」と悔しい思いをしている人もいると思います。
ただ、コロナの中で生き残りをかけて奔走していた2020年から、ここまで来れたのは、ひとえに社員の皆さんが頑張ってくれたおかげです。ありがとうございました!
What color do you like? あなたは何色が好きですか?
皆さんも気づいている通り、Green2021はまだまだ道半ばです。2022年のテーマを考え始めたとき、初めは「Green2021を来年も継続しても良いかな」と思っていました。
そんな時、末娘の通っている英会話幼稚園の授業参観で、「What color do you like? あなたは何色が好きですか?」というゲームを見ました。先生が生徒に好きな色を聞き、その色のものを教室内でみんなで探して指を指すというシンプルなゲームです。小さな子ども達がドタバタ走りながら、いろんなものを指差す姿はめっちゃかわいかったです。
What color do you like?→Pink!
What color do you like? → Blue!
と、一人ひとりが好きな色を言っていく中で、いよいようちの娘の番が…
What color do you like? → Rainbow!
まさかのレインボー(笑)
すると先生も「レインボー!僕も大好きな色だよ(^o^)」と褒めてくれたのです。
そうか、レインボーも虹色と捉えたら色の一種だな。グリーンも含んでいるし、Green2021からの進化って感じでいいかもな…こうして、2022年のテーマであるRAINBOW2022のイメージが湧き始めました。
「RAINBOW2022」の2つの目標
RAINBOW2022には2つの側面があります。
①未来志向のビジネス展開
残念ながら、「物を作って売るだけ」の既存ビジネスでは、僕らはご飯を食べていくことができません。これまでのやり方を変えるのは怖いし、新しい仕事を学ぶのは面倒かもしれません。でも、やるしかないのです。
RAINBOW(虹)は、晴れた空にいきなり現れることはありません。必ず、雨が降った後に現れるのです。Green2021で始まった未来志向のビジネスも、収益を得るにはまだまだ多くのチャレンジが必要です。
一人ひとりがこれまでの自分の殻を壊し、新しい仕事に挑戦する。困難があってもへこたれずに進む。これがRAINBOW2022の目標です。虹色の未来へ向けて、僕も、皆さんも、頑張っていきましょう!
②多様性からの連帯
また、レインボーフラッグ(虹色の旗)は、LGBTQなどを含める「性の多様性を尊重する」象徴でもあります。
三星グループでは「多様性からの連帯」と題して、2017年から働きやすい職場つくりを推進しており、2021年は自社の枠組みを超えて地元企業との合同オンラインLGBTQ研修を開催するなど、活動の幅を広げています。
これらの施策はなにも、性的少数者だけに限った話ではありません。男女差別や配偶者/子どもの有無などの「気づきにくい偏見」は、世の中を理不尽に生きにくい場所にしてしまいます。
三星グループは国や行政機関ではないので、全てを平等かつ公平にできない部分もあるかもしれません。しかしながら、一つの目標に向けて共に働く仲間として、最低限でも仕事のしやすい環境作りを諦めずに進めていきます。
そして、その為には、皆さん一人ひとりの協力が必要不可欠です。「多様性」だけあっても会社はよくなりません。誰もが自分勝手にわがままを言っていたら、むしろ会社の力は弱まってしまいます。
多様性を認めた上で「連帯」すること。これがRAINBOW2022のもう一つの目標です。簡単な道ではありませんが、共に歩んでいきましょう。
あとがき:なにげない出会いから人生の学びを得ることも
ペシャワール会・中村哲さんとの思い出
今から12〜3年前、まだ前職のBCG(外資系コンサルティングファーム)で昼夜問わずガツガツ働いていた頃、当時の上司に誘われて、オフィスの隣のビルで開催された講演会に参加しました。
そこには髭が生えた小柄な老人が1人。アフガニスタンの医療・人道支援に尽力されたペシャワール会・中村哲さんの講演会でした。
中村哲さんは、医師なのに治療行為に留まらず「アフガニスタンに病気が蔓延する真の原因は水にある」と見抜く賢さと、日本人なのに遠いアフガニスタンの地で用水路を作ってしまう情熱を合わせ持ったスーパーマンです。
しかも、その偉業にも関わらず、全く偉ぶらず淡々とお話になられる姿はまさに「現代のキリスト」。当時、コンサルタントとして昼夜問わずガツガツ働いていた自分にとって、「こんな無私で利他の人いるんだ」と、ものすごい驚きでした。
思い出深いのは最後の質問タイム。その頃、ちょうどプロポーズしたんだか結婚したんだかぐらいだった僕は
「中村さんがアフガニスタンでやっていることはすごいと思うのですが、日本にいるご家族とはどのようにバランスを取られているんですか?」
と聞いてみたのでした。
すると中村哲さんは少し困ったような表情をされて
「若いあなたに伝わるかどうかわからないんですが…僕は家族って自分と妻と子どもだけじゃないと思うんですよね。自分の親や親戚も含めて家族なんじゃないかって。自分はほとんど家にはいなかったというが正直なところです。でも、僕以外の家族がちゃんと子どもを育ててくれたというか…そうそう、先日、子どもの結婚式にはちゃんと出ました。それで良いですかね。」と、真正面から答えてくれました。
それから、僕も大家族主義というか、いわゆる核家族だけが家族なわけじゃないという風に考えるようになりました。親にも頼るし、遠方に住む兄弟の家族ともできるだけ助け合えるようにする。なんなら友人も名誉家族みたいなものとして捉える。仕事に人生を捧げたからこそ、家族という枠組みを拡大して大事にするという風に考え方が進化したのでした。
その後、2019年12月4日に中村哲さんがアフガニスタンの地で亡くなるまで、直接お会いできたのはこの時だけでした。ただ、なにげない一瞬の出会いから、人生の学びを得ることが あります。2022年も、一つ一つの機会を大切にする一年間にしていけたらと思います。
*中村哲さんのことをもっと知りたいという人は下記特集をぜひ読んでみてください!
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