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#お店 記事まとめ

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思想を持ったお店をつくったり、運営、デザインをしているひとやその感想などの記事をまとめるマガジンです。
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#マーケティング

LVMHも投資したNY発の人気ブランドAimé Leon Dore(エメ・レオン・ドーレ)が作るニュー・ラグジュアリーのプレイブック

行列を嫌うニューヨーカーが、連日100人以上の行列を作るほどのブームを作った人気ブランド「Aimé Leon Dore(エメ・レオン・ドーレ)」。2022年にはLVMHから出資を受け、ラグジュアリーとストリートを融合させる次世代ブランドとして注目を集めている。 Aimé Leon DoreはいかにしてNYのムーブメントの中心となったのか?その背景と戦略について3つの視点から紐解いていく。 NYで生まれ育ったファウンダーならではの「NYらしさ」が体現されたブランドAimé

キム・カーダシアンのブランド「SKIMS」が5年で評価額6400億円まで成長したマーケティング戦略

セレブリティが立ち上げたブランドの中でも成功例として挙げられる「SKIMS(スキムズ)」。補正下着から始まったSIKIMSはアンダーウェア、リラックスウェアへと製品の幅を広げ、オリンピックの公式アンダーウェアとしても採用されるなど着実にブランドとしての地位を固めている。 2019年にローンチしたSKIMSは2022年には5億ドル(約700億円)、2023年には7.5億ドル(約1000億円)を売り上げ、直近の評価額は40億ドル(約6400億円)まで成長した。しかもそのほとんど

D2Cブランドのコングロマリットを目指す「Pattern Brands」

D2Cブランドの市場の成長は、IPOだけでなくM&Aも加速させた。百貨店や大手企業に買収されるブランドも増えた一方で、近い価値観を持つD2Cブランドのコングロマリットとして新進気鋭のブランドを買収してホールディングス化する企業も生まれた。 中でも成功例として語られるのが「Pattern Brands(パターン・ブランズ)」だ。 ▼PodcastでPattern Brandsについて解説した回はこちら 人気ブランドのローンチを手がけるエージェンシーからD2Cブランドのコン

みんな「集客」に悩んでいる

「どうやってお客様を呼ぼう」集客の課題ポップアップストアやイベント出店を計画すると、必ずやってくる「どうやってお客さんに来てもらうか問題」。 商品・サービスの開発、制作、研究はしっかりできていても、肝心の集客に自信がない…そんな経験がある個人ブランドやスモールビジネスオーナーは多いのではないでしょうか。 軽く自己紹介私は東京・吉祥寺で、seesaws(シーソーズ)というポップアップスペース&ギャラリー(いわゆるレンタルスペース)の運営をしています。期間限定のポップアップス

創業2年で売上2,500万ドルに。「Jolie」の成長をドライブさせたサブスクミックスの販売戦略

D2Cブームで生まれたブランドがExitし、その創業者が過去の反省を踏まえた次世代ブランドを立ち上げ、成功する事例が増えてきている。 その代表格が、2021年にローンチしたシャワーヘッドブランドの「Jolie(ジョリー)」だ。ローンチ初年度には400万ドル、二年目には2500万ドルを超える売上を達成し、二期連続で黒字化しつつ急成長を遂げている。 JolieのCEOであるRyan Babenzienは、デジタルネイティブブランドとして売上1300万ドルまで成長したスニーカー

LA発の高級スーパー「Erewhon(エレウォン)」が流行の発信地になるまで

今、アメリカで一番ホットなお店のひとつとして注目を集めているのがオーガニックやマクロビオティックの食品を扱う高級スーパー「Erewhon(エレウォン)」だ。 特に話題を集めているのがセレブとコラボした期間限定スムージーで、ヘイリー・ビーバーとのコラボスムージーは年間で1億ドルもの売り上げを叩き出した。 エレウォンのセレブとのコラボスムージーは一杯22ドルで、そのうち1ドルがセレブへ、2ドルが寄付に回される仕組みとなっている。今ではエレウォンでコラボスムージーを出すのがセレ

調達なしで売上2億ドルの人気ブランドへ。徹底した利益視点で黒字化を続ける「True Classic」に見るD2Cの新潮流

D2Cのビジネスモデルはもはや一般化し、差別化のために実店舗への卸を始めるブランドも増えたことで、もはや「D2C(ダイレクト・トゥー・コンシューマー)」という言葉も形骸化しつつある。また上場した先行ブランドたちも成長が頭打ちになっていることから、D2Cブランドへの投資も減少傾向が続いてきた。 そんな中で立ち上げから4年で2億ドル超の売り上げを叩き出し、今注目を集めているのが、メンズウェアのD2Cブランド「True Classic(トゥルー・クラシック)」だ。 True C

5000人のZ世代コミュニティを武器に若者向けスキンケア市場を席巻する新興ブランド「Bubble」

ブランドのローンチからたった3年で全米9,000店舗に商品を卸し、急速に若者向けスキンケア市場の棚を塗り替えているブランドがある。 2020年に立ち上がったばかりのスキンケアブランド「Bubble(バブル)」だ。 詳細な売上高は公表していないものの、創業者のShai Eisenmanによれば、2年足らずで売上は1000万ドルを超え、2026年には1億ドルを突破する見込みだという。 Instagramのフォロワーも20万弱を誇り、3年足らずで急成長したブランドとしてアメリ

売れるモノと評価されるモノの違い

お店やブランドをやっていると、お客さんに売れるモノと業界内で評価されるモノが必ずしも一致しないことがある事に気づきます。この違いを知っている事は商売をしていく上でとても大事ではないでしょうか。 カンヌ映画際にみる売れるモノと評価されるモノの違いカンヌ映画際で是枝監督の「怪物」が脚本賞や日本映画初のクィアパルム賞を受賞したというニュースがありました。受賞おめでとうございます。 是枝監督とカンヌ映画際と言えば、「万引き家族」で最高賞のパルムドールも受賞しています。 では「万

UGCを自動的に収集し、コミュニティマーケティングを加速させる「Archive」

SNSは今やマーケティングに欠かせないツールとなった。特に近年では、ブランド側からの発信だけではなく、顧客が投稿してくれたストーリーに反応したり、リアルな写真を自社のSNS投稿にも使わせてもらうなど、双方向のコミュニケーションがより重視されている。 しかしストーリーズは24時間で消えてしまうため気づいたときには消えてしまっていたり、いくつものハッシュタグを追い続けるのは負荷が大きかったりと、UGCの活用ハードルは高い。 こうした課題を解決するべく、二人のマーケターが立ち上

急成長した本格派中華調味料ブランド「Fly By Jing」とアジアンフードD2Cの成長可能性

今、アメリカでアジアンフードブランドが注目を集めている。その中心にいるのが、中国・四川で伝統的に使われてきたソースを現代風にアレンジした「Fly By Jing(フライ・バイ・ジン)」だ。 創業者であるJing Gaoは、P&Gでブランドマネージャーを務めたあと、自分のルーツである中国でフードメディアのライターやレストランでの経験を積んできた、異色の経歴の持ち主。 これまでアメリカでは中華食材をはじめとするアジアンフードはニッチな位置付けだったが、Fly By Jingの

ECも縦長動画で伸ばす?米国D2Cが続々と導入する動画コマースツール「Tolstoy」

ECサイトの右下に現れるウィンドウを開くと、チャットボックスが自動的に立ち上がり、「何かお困りですか?」と尋ねてくる。今や多くのECサイトで見られるようになった光景だ。 そして今、このチャットボックスがテキストから動画へと進化を遂げようとしている。 たとえば、ヴィーガンやグルテンフリーにこだわったクッキーブランド「DEUX」のECサイトの右下にあるウィンドウを開くと、女性がブランドについて語りはじめる。さらにブランドや商品について知りたいことを選ぶと、その解説動画へと遷移

2023年のShopifyはどう変わる?今おさえておきたい「Checkout Extensibility」とは

今や大小さまざまな規模のEC事業者が利用しているShopify。その動向は国内外のEC事業者にとって常に注目の的だ。 昨年の大きな変化といえば、10月にメルボルンで開催された「Shopify UNITE」で詳細が発表された「Checkout Extensibility(チェックアウト・エクステンシビリティ)」だろう。 これまでShopifyはチェックアウト画面周りだけはcheckout.liquidというファイルを直接操作する形になり、制限も多いためほとんどカスタマイズで

米国D2Cの人気Shopifyアプリ6選

Shopifyの登場によって、自社ECを作成する際にアプリを追加してカスタマイズするという考え方が一般的になった。アプリの種類はアメリカではひとつのブランドが20以上のアプリを導入していることも珍しくない。 しかし種類が増えたことでどのアプリをいれるべきなのか、そしてそれらのアプリをどう連携させるとより効率的にEC運営ができるのかがわかりづらくなっている。 他のD2Cブランドはどんなアプリをどう活用しているのだろうか。アプリ同士の連携をスムーズにする自動化ツール「Allo