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中日ドラゴンズ 記事まとめ

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2021年2月の記事一覧

球界の将棋王

今年の8月いっぱいまで記事を書けない部署にいるので、取材がしたくてしょうがない。ちょっとイライラしているときに限って、楽しそうな記事を先輩が書いている。 中日のキャンプ取材に行っているのに、記事の内容は平田との将棋対局。丁寧に棋譜まで載せている。おそらく、キャンプ報道では他紙も含めて史上初ではないだろうか。 将棋の強さが理由かどうかはわからないけど、平田はとても頭の回転が速い選手だった。僕がドラゴンズ担当のときも、質問したら当意即妙。サービス精神も旺盛で、期待していたもの

39歳の若さで星野仙一氏が監督就任「私でも怖かった」【宇野勝連載#6】

前の話へ / 連載TOPへ / 次の話へ 莫大借金トラブルも自己最高の41本塁打 1985年、宮崎県串間でのキャンプを終えていよいよ開幕が迫った時だった。前年に本塁打王のタイトルを獲得し、日米野球で存在感を示した私は自信満々でシーズンに入ろうとしていた。名古屋市内の中日新聞社では毎年恒例の開幕直前の激励会があった。その席でいきなりマネジャーに呼ばれ、ある明細書を見せられた。さすがの私も驚いた。  それは私のクレジットカードのもの。そこにはちょっと信じられないような金額の数

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日米野球で2試合3本塁打 今ならメジャーに挑戦していたかも【宇野勝連載#5】

前の話へ / 連載TOPへ / 次の話へ 山内監督は打撃を教えるのが好きな人 1984年から中日の監督は近藤貞雄さんから山内一弘さんに代わった。前任の近藤さんのように怒鳴るような人ではなく、とても穏やかな人だった。そして、何よりも打撃を教えるのが好きな人。監督というよりも打撃を教えている人という印象だった。 野球教室のようにとにかく熱血指導だった山内監督  とにかく教えだしたら止まらない。「やめられない、止まらない」がキャッチフレーズだったカルビーのスナック菓子「かっぱ

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落球した私に近藤監督が激高!味方同士で乱闘騒ぎ【宇野勝連載#4】

前の話へ / 連載TOPへ / 次の話へ あの江川さんを打ち崩し劇的Vへの道開いた 私は18年間のプロ野球人生で2度のリーグ優勝を経験できた。一度も優勝することなく、ユニホームを脱ぐ選手もいる中で幸せなことだと思うし、自分にとって誇りである。  最初の優勝は1982年。監督は近藤貞雄さんだった。大洋(現DeNA)での監督時代に高木豊、屋鋪要、加藤博一さんの俊足トリオに「スーパーカートリオ」と名づけたアイデアマンだが、一方でとても熱い人でもあった。私もよく怒られた。実は試合

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パンチパーマの私に大島さんから〝プロの洗礼〟【宇野勝連載#3】

前の話へ / 連載TOPへ / 次の話へ パンチパーマの私を見た大島さんが「坊主にしてこい」 1976年のドラフト会議で中日に3位指名され、プロ入りを決心した私だが、厄介な問題があった。両親が反対していたことだ。どうやって説得すればいいのか。毎日、そればかりに頭を悩ましていたが、そんな時に思ってもみない救世主が現れた。銚子商の2学年先輩で74年の中日ドラフト1位・土屋正勝さんが、交渉中の私の家を訪ねてきてくれたのだ。 「田舎が近いから帰ってきたついでに寄った」  土屋さ

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開幕前の今だからこそできる!贔屓球団のポジり方

こんにちは。 中日ドラゴンズを偏愛する、スポカレのUKと申します。 2月もあっという間に半分が経過し、プロ野球のキャンプも後半へ突入します。 今年は新型コロナウィルスの影響で入場制限がかけられたり選手との交流が制限されていたりと、例年に比べると盛り上がりに欠けて少し物足りない気もしますが、どこのチームのファンでも平等にウキウキできるこの時期はやはり特別。 どこか応援しているチームがあるプロ野球ファンなら当たり前かもしれませんが、開幕前の今だけは贔屓チームの今シーズンを徹底的

「納豆で投球に粘りが出る」は本当か?

こんにちわ、カラガラ(@kara_gara)です。先日こんな記事を見ました。 この記事で私が気になったのは、祖父江選手のこれらの発言。 祖父江: いっつも納豆食べています、門倉さんは。いつも納豆食べています、朝と夜は。 ─そんなに納豆が好きなんですね。 祖父江: そうですね。 粘りが出るらしいです、野球に(笑) ─ピッチングにも粘りが? 祖父江: 出るみたいです、門倉さんいわく(笑) ドラ要素@のもとけより引用 ここで門倉コーチは「納豆でピッチングに粘りが出る」

プロティアン・キャリアと落合博満

衝撃のタイトルから始まった記事ですが、今回はキャリアについて。 皆さん「プロティアン・キャリア」という言葉を聞いたことがありますか? 個人の働き方が大きく変わっていく時代に新型コロナウィルスがさらに拍車をかけるようにして、キャリアの考え方も進化しています。 さらに私がキャリア領域の仕事をしているせいか、特にこの「プロティアン・キャリア」という言葉を聞く機会が増えてきました。 プロティアン・キャリアとは?プロティアンの語源はギリシャ神話に登場する神・プロテウスのことで、

原と同じチームは嫌だ。だったらプロへ行こう【宇野勝連載#2】

前の話へ / 連載TOPへ / 次の話へ 「ショート宇野勝」誕生の裏に先輩篠塚さんの意外な提案 私がプロで10年以上守ることになるショートだが、銚子商のそのポジションには1つ年上の先輩で後に巨人で大活躍をする篠塚和典さんがいた。野球センスの塊のような先輩の前で私の出る幕などないと思っていたら、そんな篠塚さんから意外な申し出があった。 「ダメだ。やっぱり俺がサードやるわ」  新チームでサードをやっていた私とのポジションチェンジを提案してきたのだ。今、振り返っても、なぜ篠塚

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伝説の〝ヘディング事件〟には続きがあったんだ【宇野勝連載#1】

はじめに  遊撃守備でおでこにボールを当てる“ヘディング事件”。これで一躍、全国に名を知られたのが宇野勝氏だ。思い切りのいいスイングが持ち味で中日での334本塁打は球団史上最多。明るいキャラクターで「ウーやん」の愛称で親しまれた「白球に愛された男」が、その知られざる豪快野球人生を語る。 スポーツ紙1面をジャックした“ヘディング事件” 中日で16年、ロッテで2年の1977~94年までの現役生活、さらに、その後の中日でのコーチ時代。いろんなことがあったが、今回の連載ではまず、全

アルモンテのキャンプ初日をまとめてみた

去年まで中日ドラゴンズに在籍したソイロ・アルモンテが14日間の隔離を経て6日より1軍キャンプに合流した。 去年までいたロハス(阪神)との関係 ロハスは昨シーズンまでKTウィズの助っ人、今年から阪神タイガースに。 アルモンテとは同じドミニカ共和国出身で親交があるという。 アルモンテはKBOはどういう世界なのかをロハスから聞いたそうで、代わりにアルモンテはロハスへNPBとはどういう世界かを教え合ったそうだ。 ちなみにロハスにどういうアドバイスをし、どういうものを教えてくれたか

「5番・高橋周平」の格

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。個人的には追われ続けた論文提出イベントがギリギリアディショナルタイム提出でなんとか終わり、精神衛生はすこぶる良いこの頃です。まあこの元気なうちに書きたかったことを書いておこうと思った次第でして、徒然なるままに書いていこうじゃないかと思います。 再燃する中日の3番打者問題 私が絶賛していた「俺のアルモンテ」ことソイロ・アルモンテが中日を自由契約となり、韓国リーグへと移籍することとなりました。そしてそれと同時に中日の2021シーズ