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高校・大学・社会人野球 記事まとめ

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#スポーツ

弟は偉大な兄を越えられるか。秋田の金足農が6年ぶり夏の甲子園。エースは2年生吉田大輝投手。兄は6年前の全国準Ⅴ右腕、現在プロで活躍する輝星投手

6年前の夏を思い出す。高校野球は全国選手権100回目の節目だった。秋田の金足農業高が「カナノウ旋風」の快進撃で甲子園決勝まで勝ち進んだ。そして今年、あの年以来となる夏切符をつかんだ。エースは2年生右腕吉田大輝投手。6年前のエースは兄の輝星投手(現オリックス)だった。弟は兄を越えることができるだろうか。夏の楽しみが一つ増えた。 今夏の金足農はノーシードからの勝ち上がりだった。初戦で第1シードの明桜を下して波に乗る。次の3回戦、準々決勝まで、エースの大輝投手が完投。2年生が3試

櫻井ユウヤ(昌平高校2年)

最新情報【闘将ラストサマー】昌平の長打攻勢に沈む今春の埼玉準決勝と同一カードの昌平vs春日部共栄。ロースコアながらも昌平が4本の長打で確実に得点を積み重ね、春日部共栄を4-1で退けた。 昌平の先発は今春と同じ左腕の古賀直己。初回に1点を先制されるも、すぐさま昌平が逆転し、古賀は2回以降ゼロを並べる。 最後は7回からマウンドに上がった江原容南が、ランナーを背負いながらも得点を与えない投球でゲームセット。 昌平が昨秋、今春に次ぐ3季連続の埼玉決勝進出を決めた。これで決勝は花

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宿命を背負った者は倒れても必ずはい上がる。ヤクルトの奥川投手が980日ぶりの1軍勝利。度重なるケガに屈しない。石川県、そして野球ファンに勇気を与える好投

宿命を背負った者は倒れても必ずはい上がる。ヤクルトの奥川恭伸投手(23)のことを思う。石川県出身のプロ5年目右腕。高校時代から地元、そして野球ファンの期待を一身に背負ってきた。度重なるケガにも屈しなかった。そして980日ぶりに1軍の勝利投手となった。苦境にいる石川県、そしてヤクルトへ勇気を与える復活劇だった。 ツバメの「18」がマウンドに帰ってきた。大阪で14日に行われたセパ交流戦。ヤクルトは昨季のパリーグ王者オリックスを相手に、奥川投手を先発に起用した。 2002年3月

この男、勝ち上がり方を知っています。楽天・小郷選手が昨年の日本一相手に逆転アーチ。球団20年目の節目にAクラス入りめざす号砲。高校、大学ともにチームの躍進に貢献

この男は勝ち上がり方を知っている。楽天の小郷裕哉選手だ。プロ入り6年目の27歳。昨季日本一の阪神相手に逆転ホームランを放った。楽天は球団20年目の節目。Aクラス入りに向けた号砲のように思われた。小郷選手は学生時代にもチームの急成長に貢献した。この選手のバットには希望がぎっしり詰まっている。 5日に甲子園で行われたセパ交流戦。楽天は昨季日本一の阪神に挑んだ。序盤と中盤に1点ずつ許す苦しい展開。楽天は八回に1点を返して、九回に攻撃に臨む。 この回先頭の小深田大翔選手がレフトへ

あの夏からつながったノーヒットノーラン。巨人・戸郷投手が偉業。2つの甲子園。高校球児時代に逃した快挙。プロ6年目の伝統の一戦で実現

あの夏からつながった大記録。巨人のプロ6年目、戸郷翔征投手(24)がノーヒットノーランを達成した。2つの甲子園。高校時代の聖地では快挙を逃したが、7年後、プロ選手として同じ舞台で実現した。世界一メンバーや今季の開幕投手など成長を遂げた先にあった大記録だった。 24日に甲子園で行われた阪神との「伝統の一戦」。巨人は先発マウンドに戸郷投手を送った。今季、プロ6年目で開幕投手を務めた右腕。今季9試合目の登板だ。 初回、阪神打線を3つのセンターフライに打ち取って上々の立ち上がり。

森山竜之輔(健大高崎3年)

【最新情報】健大が清水大暉KOで甲子園夏切符!春の群馬決勝と同一カードになった健大高崎vs前橋商業の最後の夏ファイナル。 春は両校ともエース温存するも、やはり夏は違う。健大は石垣元気が先発マウンドに。対する前商はエース清水大暉ではなく、先発は背番号11の伊藤綾翔。 伊藤は初回に1点を許すも、序盤は健大の横綱打線を無難に抑えた。続く4回も2アウトまでスムーズに進めるも、四球と安打で俄然ピンチを招く。 センバツ王者が、清水大暉を引っ張り出さざるを得ない状況をつくってのけた。

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第20回妄想全国高校野球大会①[組み合わせ&注目選手紹介]

今大会も第20回の節目を迎えた。 これまで数々の名試合が繰り広げられてきたが、今回はどんなドラマを見せてくれるか非常に楽しみである。 組み合わせが発表されているので、早速見てみよう。 あなたの出身地や母校、応援するチームはどんな戦いを魅せてくれるだろうか。 今大会は各地方大会で波乱の展開となり、昨年の甲子園ベスト8組で出場できたのは太平洋大附(青森)だけとなった。紫藤會(兵庫)は兵庫大会ノーシードだったこともあり、初戦でいきなり昨夏王者の明陽と対戦。事実上の決勝戦をサヨナ

結果が出ずに、もがく人を応援したい。西武のエース高橋光成投手が今季未勝利。けがで出遅れ。今季5試合目の粘投も実らず

結果が出ずに、もがく人を応援したくなる。西武のエース、高橋光成投手(27)のことだ。今季はけがで出遅れ、1軍マウンドに立ったのは4月中旬。ただ5試合に先発するものの白星をつかめずにいる。勢いに乗れないエースと比例するように、チームもパリーグ最下位に低迷中だ。まずは1勝。チームの躍進のカギは、エース右腕の出来にかかっている。 光成と書いて「こうな」。高校時代からファーストネームで呼ぶ方がしっくりする投手だ。群馬の前橋育英高2年時に夏の甲子園を制する原動力となった。翌年のドラフ

【全文公開】はじめに『高校野球激戦区 神奈川から頂点狙う監督たち』

全国屈指の激戦区・神奈川で互いに切磋琢磨しながら鎬を削る監督たちの熱い想いを一冊にまとめた 『高校野球激戦区 神奈川から頂点狙う監督たち』(大利実 著) が、いよいよ本日5月13日より書店に並びはじめます! 本日は本書の「はじめに」を全文公開です。 はじめに有言実行で成し遂げた『KEIO日本一』 ――あと2つです。その意識はありますか? 「日本一を目指しているので、あと2つではなく、あと8つぐらいだと思っています。まだまだ長い戦いですから、先を見据えながら、目の前のひ

第19回妄想全国高校野球大会④[3回戦]

今大会も順調に日程を消化し、3回戦を迎えた。連日の暑さにも負けず、熱戦が繰り広げられている。それでは試合結果を見ていこう。 バッテリー [日] 藤本 - 中村 [津] 七蔵司 - 寺次 バッテリー [積] 齋藤 - 福田 [麋] 可知 - 可児 バッテリー [紀] 山﨑 - 坂本 [太] 珍田 - 下山 バッテリー [海] 近藤 - 四宮 [野] 木村、大橋 - 北川 バッテリー [南] 森廣 - 美濃 [港] 一柳 - 添田 バッテリー [長] 阿比留 - 浦川

改革をするなら本格的に。甲子園が午前・夕方の2部制に。今夏から一部で試行。高校スポーツなのだから、7イニング制も導入してほしい

改革をするなら本格的に。今夏に行われる夏の甲子園。午前と夕方からの2部制が一部で導入されることとなった。この改革には賛成だ。真夏の午後に行われる試合は炎天下での開催だ。選手たちにとっては酷な環境でのゲームとなる。それが改革されるのは喜ばしいことだと思う。そして改革するならば、7イニング制をぜひとも導入してほしい。 今回の改革は、大会最初の3日間で試験的に行われる。1日3試合を2部制に分けることとなった。第1日は午前8時半からの開会式後、第1試合は午前10時から行われる。そし

「兄貴たち」もガンバレ!野球界で「弟たち」が近年、大活躍。高校野球では仙台育英高が東北勢悲願のV。球団創設20年の楽天も11年ぶりの日本一を目指す

「兄貴たち」も頑張ってほしいとエールを送りたくなる。野球界の「兄弟」関係のことだ。「弟たち」が大活躍している。高校野球で宮城の仙台育英高が2年前に東北勢悲願の甲子園初優勝を成し遂げた。東北に本拠を置く楽天は「兄貴」的な存在だろう。今年は球団創設20年目。2013年に球団初となる日本一に輝いて11年になる。次は「兄」が頑張る番だ。 野球界における「兄弟」と言っていいだろう。弟の仙台育英は2022年に夏の甲子園で東北勢悲願の初優勝を成し遂げた。深紅の大優勝旗が東北の出入り口的存

問題があるなら原点に戻るのが重要。甲子園にラッキーゾーン復活を。選抜高校野球。低反発バット導入で本塁打がわずか3本。高校野球期間だけの仮設にしては

問題があるならば、原点に戻ることが重要に思える。今春の選抜高校野球が終了したが、期間中のホームランはわずかに3本だけだった。低反発バットの導入が原因とみられる。それならば、かつて甲子園にあったラッキーゾーンを復活させるのはどうだろうか。本塁打は野球の華。高校野球期間中の仮設にするのも一手だと思うのだ。 今年の選抜大会から導入された低反発バット。直径が最大64ミリ未満に制限。これまでのバットよりも3ミリ短くなった。実験によると、反発の性能が5~9%減少し、打球の初速が3.6%

応援をもらって全力プレー。石川の地元へ力強いエールのお返し。春の甲子園で県勢初の準決勝を戦った星稜高。地震で被災した人たちに勇気を与えたはずだ

これまでの歴史を越えて、その先の扉を開いた。選抜高校野球で、石川県勢初となる4強入りを果たした星稜高。頂点をめざして準決勝を戦ったが、あと一歩届かなかった。しかし、応援をもらって最後まで全力プレー。春の甲子園で県勢最高成績を残した躍進ぶりは、能登半島地震で被災された人たちへ力強いエールとなったはずだ。 星稜は昨秋の北信越大会で優勝し、明治神宮大会も制して「秋の日本一」に輝いた。この勢いで春を迎えたかった。 しかし元日に能登半島地震に見舞われた。そして大会前には、チーム内で