第十話 ある日のふしぎな訪問者
「・・・はあっ、もう・・・」
ある女の子は、ため息をつきました。
「いったい、どこにあるって言うのよっ!?四日間も飛んで来たって言うのに・・・・・ さ、寒っ!」
その子は寒そうに身震いをしました。
「三月ってこんなに寒かったっけ!?ここ、ものすごく寒い!!はあ、もっと厚着してくればよかった・・・・あっ!あそこだな・・・!」
少しだけ、風が強くなりました。
**********
~その頃、スイートツリーハウスでは~
「・・・」
「・・・」
「いちご、なんだか、ちょっとひまだよね・・・」
「うん、もう、のどかさんと桃音さんもいないし・・・二人だけだもんね。・・・・はあっ」
二人はため息をつきました。
「なんかいいことないかなぁ・・・」
『ピーンポーン』
そう話していると、いきなり、インターホンが鳴ったのです。
「こんな日に、だれだろう? はっ、はあいっ!!」
ガチャ、
「こ、こんにちは・・・!」
ドアの向こうには、紺色の髪の毛をおさげにした女の子が立っていました。その子は、手にほうきを持っています。
女の子は、こういったのです。
「・・・カヤナ様、ラピス様、私に魔法を教えてくださいっ!!」
パフェといちごは顔を見合わせました。
「あっ、な、なまえ・・・ですか・・・!?」
その子は、少し焦っているような声で言いました。
「わ、私は、魔法界の魔女学校に通っている、スピカ・スターライトと申します!」
「いっ、いや、そうじゃなくて・・・・ま、魔法?私たちが??」
「そもそも・・・カヤナとラピスって・・・誰なの・・・?」
いちごとパフェは、不思議そうに思ってスピカに聞きました。
「そっ、そんなはず!?うっ、うそつかないでくださいっ!」
「そもそも、私たちはパフェといちごよ・・・!?」
いちごとスピカは、焦りながら言いあいます。
「ちょっと、スピカちゃん、聞いてよ。実は、このツリーハウス、二人の魔女にもらったツリーハウスなのよね‥‥」
「えっ!?じゃ、じゃあ、二人はどこに行ったんですか⁉」
「そっ、そこまでは知らないっ・・・」
「・・・ごめんなさい・・・人違いでした、ありがとうございました・・・」
スピカは、残念そうな表情で言いました。
「まあちょっと待ってよ。」
パフェはそう言ってスピカを呼び止めました。
**********
「せっかく来てもらったんだし、何かお菓子をおもてなしするよ!部屋に入って。」
「あ・・・ありがとう・・・ございます・・・?」
「うーん、今からじゃこったお菓子は作れないから・・・マフィンとミルクティーにするか!!」
「このスピカっていう魔女にお菓子をごちそうするのね!!パフェ、ナイスアイディアっ!!」
「いちご、でしょっ!!スピカちゃん、楽しみにしてて!」
「は、はい・・・・・・・・・・」
(お、オカシ?オカシって何・・・?マフィン・・・・白魔術の仲間かしら・・・?)
そう。実は、魔法界には、”お菓子”の文化がないのです!!!!
続く!!
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