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ヴァージナルの側で

みつけてくれてありがとうございます。

ロンドン・ナショナル・ギャラリー展へ行きました。

どの作品も1つひとつが圧倒される、感動する作品ばかりでした。

教科書の向こうの、私には死ぬまで見ることのできない世界だと思っていた作品たちを目の前に、胸を打たれ続けました。

私は美術を勉強してはいるけれど独学だし学生の素人であるので記録は本当に大目に見てやってください。すみません。

油絵の独特な表面が生々しく、まるで絵が生きているような生命力。
印象に残った作品がたくさん多すぎるので1つずつ不定期に投稿していこうと思います。

ヨハネス・フェルメール
"ヴァージナルの前に座る若い女性"

綺麗な部屋の中で若い女性がヴァージナルの前に座っています。
ヴァージナルとは、鍵盤楽器の名称。
弦は奏者から見て横向きに張られているため横長でチェンバロ、スピネットと16世紀イタリアでは数多く作られた楽器。横長であるから遠近感も感じ意外と部屋が大きくも感じました。

若い女性はこちらを見ているのか、(?)
どこの部屋なのか、モデルになった部屋があるのか調べてみたのですが、フェルメールの作品でこの部屋は他にもあるらしく、裕福なフェルメールのお義母さんの家の2階なのではないかと言われています。

作品の色で印象に残るのは、服やカーテンに用いられている”青“です。

この青色はウルトラマリンブルーという色で、ラピスラズリという鉱石を原料とする顔料が使われていて、ラピスラズリは当時は大変高価なものだったそうです。

裕福なフェルメールはこの色をよく用いたため、このブルーは「フェルメール・ブルー」と呼ばれるようになりました。

絵の右上には大きな一枚の絵が飾られています。

この絵はディルクの "取り持ちの女" という作品。売春婦の女性とその売春婦の女性を買う男、その仲介の役割の女が描かれています。

これはいやらしさを感じました
 
対して座っている女性からは優美さや裕福な感じがします。

フェルメールはこのように上品さと下劣さを対比させることによって、音楽のもつ二面性や多義性を表現しているんだとか!

オランダの画家 フェルメールは、同時代の人々の日常の一瞬を切り取った風俗画で名を轟かせました。
作品は、細部まで丹念に描きこまれているようですが、実際には光の反射や色彩の印象が絵に写し取られています。

写実的にみえて印象的的なのか!

色づかいや光の使い方でこうも不思議な空間が生み出せるんだ。なんだか不思議な感覚。

人工灯が人物を中心に光が当たり、屋内独特の落ち着いてリラックスできるような印象を受けます。

素敵な作品に出会えた。

サポートしていただけるなんて!巡り巡って心優しいあなたの元へ帰ってきますように。