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技術系公務員に挑戦した話(その1) 2024/5/26追記

 就職活動をするにあたっていろいろ考えたことをこれから書いていこうかなと思い書いてみます。今回はシリーズ1回目ということで自分の就活というより公務員は理系でもなれるんだよ!!と紹介することにしました。
※理系 ここでは主に理学や工学、農学などを指します


はじめに

 公務員と言ったら何を思い浮かべますか?市役所の窓口にいる人とかですかね。それともエリート官僚、警察、消防、先生…。先生以外は多くが文系の人が進むであろう道に見えるかもしれません。実は理系でも自身の専攻に関連した公務員になれます。比較的イメージできるところを以下に挙げてみますか。

国家公務員

  • 総務省

  • 国土交通省(海上保安庁も)

  • 農林水産省

  • 環境省

  • 経済産業省

  • 防衛省(自衛隊とか)

  • 防衛装備庁

  • デジタル庁

  • 警察庁

  • 消防庁

地方公務員

都道府県庁(土木とか)
特別区職員
市役所(土木とか)
教員(理系科目)

こんな感じですか。思ったより書いてみると多いですね。最近では国税専門官や労働基準監督官とかにも理系対象の区分ができました。裁判所や検察とかはあまり理系対象のは少ないですね…。
といろいろ書いたところで、特に国家公務員はDXとかICT活用の影響でデジタル人材を欲しがっているみたいなことをよく言われ始めたので事務系でも十分活躍できると思うのですがそれだけでなくそれぞれ専門の職種区分で募集してます。
私は大学でソフト寄りの情報系、大学院では情報と通信についてやる工学系だったので自然と受けられる職種は電気とか工学とかになりました。

○○省への道

 私は大学院で通信に関する研究をしていたこともあって無線通信でなにか社会をよくするために公共性の高い仕事をしたいな~と感じました。
通信とか交通とかこういうことって大体国をあげてやるんですよね。例えば関東だと携帯めちゃめちゃ広いとこで使えるけど田舎だと全然つながらないとかになると困りますよね。
ということで一番規模のでかい国家公務員に着目しました。

 公務員になるためには、国家公務員法とかの決まりで試験で選抜されるとあります。つまり学歴ではなく公平な公務員試験を突破しなければなりません。
また国家公務員は大きく分けて総合職と一般職で採用されます。それぞれについて書きます。

  • 総合職 いわゆるキャリア官僚。昔はI種とか言われてた。試験が難しいがその一方で昇進のスピードも速い。決まりでは政策立案に関わると書いてある。またこの中でも特に優秀で出世競争を勝ち抜いた人がその省の事務方トップの事務次官になれる。

  • 一般職 ノンキャリアとか言われている。(警察庁だけは一般職採用者と準キャリアとかいうらしい。ノンキャリアは都道府県警察で採用された人のことを指す)さらに昇進はそこまで早くなくてだいたい定年で本省の課長くらいまで。決まりでは定型的な事務に関わるとある。

私の感覚では総合職の試験は大学院の院試くらい、一般職の試験は大学1~2年の期末テストくらいの難易度に感じました。
もちろん一般職の多くの試験は選択式で総合職の2次では様々な試験(記述試験や集団討論)があることを加味するとそれだけではない気もしますがとりあえず出題レベルで比べるとそのくらいです。

工学系が受けられそうなのは国家総合職ではデジタル区分と工学区分、国家一般職だとデジタル・電気・電子区分ですかね。
(超余談 僕の先生がデジタルはディジタルが正式な書き方だからそうしなさいと言ってたんですけどとりあえず試験の名称がデジタルなのでそう書きました。)

かなり脱線しましたが実は国家公務員は試験に合格=内定ではありません。国家公務員試験に合格というのはそのあとの省庁別の面接(官庁訪問)に行く資格を得たに過ぎないんです。
つまりせっかく国家公務員試験に合格してもどこの省庁からも内定がもらえないと、試験に合格しただけの人になります。(このことをよく採用漏れとかいいます)

試験を突破して官庁訪問に行って内定をもらった人が次の年から働けるわけです。

2023年は4月に1次試験、5月に2次試験があって6月の半ばに官庁訪問がありました。ということで内定が出て落ち着けるのは6月後半になるわけです。


これに対して民間では2月とかに内定出す企業があるし、理系だと大学推薦使って多くの大学院生は前年度内に内定をもらい就活を終えていることが多いです。てことで公務員になろうとすると他の人との就活終了時期から比べるとだいぶ遅くなります。

○○県庁、市役所への道

 私は公務員試験対策において地方公務員は某自治体以外あまり詳しくはないですが私の受けた範囲で書きます。
 
 多くの県庁や政令指定都市などでは技術系区分における採用を行っています。電気、建築、機械、土木などの分野に分かれて採用を行っていました。あまり田舎すぎると土木だけになってしまう自治体がありました。

 最近のICTとか言っている流れなのかあまり採用枠が増える一方で志望者は減少傾向で倍率は低くなってきています。試験形式も自治体によってさまざまですが、事務系職種よりは採用される可能性が大いに高いです。
(技術系は2倍~3倍に対して事務系職種は10倍程度あるので事務系を受ける人はすごいなって思います)

 東京都庁は今年から数年ぶりに技術系に限り第2回採用試験を行うようになりました。一部市役所では教養試験を技術系から無くしたり、面接を1回にしたり(事務だと複数回あったりする)、するらしいです。

 最近極端かもしれないですがさらに通常の採用区分においても、筆記試験の代わりにSPI試験のみであとは(人物が大事なので)「筆記試験は足切り程度で面接でほぼ採用の可否を決めます!」みたいなところも出てきてなんだかすごいなと思っています。

 地方公務員の試験の特徴としては専門科目や論文などで形式が自治体によって大きく異なることだと思います。
さらに国家公務員試験と違って過去問が公開されていないところもあります。このため公開されている参考問題でなんとかしたり参考書で勉強するくらいしかありません。
さらに多くの自治体では論文試験が課されます。文を書くのは苦痛!という人は70分で1000字程度書く必要があったので時間内でそれなりに書けるようにしておきましょう。あまり論文内容の完成度は求められていない気がします。意見が秀逸かというよりは題意に沿って書けていて明快に伝わるようにできていれば大丈夫です(舐めてかかるとよくないことになるので気をつけたほうがいいとは思います。)
予備校で実施されている論文模試を受けてみるのも手だと思います。

最も大きく異なる点は、二次試験以降である面接は国家公務員試験と大きく異なるということです。
国家公務員試験の面接(人事院面接)のスタンス:コンピテンシー力や人柄などからこの人が国家公務員として問題ないか(足切り)

地方公務員試験の面接のスタンス:一緒の役所で働きたいか、○○県庁の職員として県のことを考えて行動できるか(採用の可否を決める) など

ということでここで長く話しても読む気がなくなると思うのでいったんこんな感じで締めます。

多分次は実際に受けた試験について書きます。


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