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Good company その3 ユーグレナ

こんにちは。Shunzoです。
読んでいただきありがとうございます。

将来性のある事業や、地球環境に良い取り組みをしていると思う企業を紹介するシリーズです。

株式会社ユーグレナを取り上げます。(2023年5月3日時点)

事業内容:
・ヘルスケア事業(食品、化粧品)  ブランド:ユーグレナ、キューサイ、エポラ
・バイオ燃料事業(バイオジェット燃料、次世代バイオディーゼル燃料)

なぜピックアップしたか:
世界の食料問題、環境問題に真摯に取り組んでいて、社会課題解決ビジネスを持続可能で拡張可能なビジネスにしているところがすばらしいと思ったからです。

創業者の出雲氏が大学生のときに、バングラデシュで栄養失調で苦しむ子供たちを目の当たりにし、栄養豊富な食材の存在を求め、生物学を学び、栄養豊富な藻類であるユーグレナの研究に関わったことが同社の創業につながったとのことです。

将来性という面では、ヘルスケア事業は現在日本向け商品が多い状況と思いますが、栄養豊富なユーグレナ(ミドリムシ)によって世界の食料問題に対応できる可能性があります。
世界市場へのチャレンジを期待します。

バイオ燃料事業も将来性があります。
ユーグレナの当面の方向性としては、航空燃料と商用車用ディーゼル燃料ですが、過去のインタビュー記事によると、自動車の燃料への適用も不可能ではないようです。

世界でEV化が推進されてきましたが、最近ブレーキがかかった感があります。
EV推進派のEUが、2035年以降の新車販売でエンジン車を全面禁止する従来の方針を修正し、「e-fuel(イーフューエル)」と呼ばれる合成燃料の使用を認めました。
ユーグレナが取り組んでいるようなバイオ燃料は認めていませんが、自動車のカーボンニュートラルのアプローチとしてEV化だけが答えではないことを表明したことは大きな意味がある思います。

同社のミドリムシ由来の燃料は、使用時にはCO2を排出しますが、製造過程でミドリムシの光合成によりCO2を取り込むためオフセットされます。
どのくらいオフセットされるかは開示されていないようなので、カーボンニュートラルか不明ですが、検証を進めているのではと推察します。

バイオ燃料については、様々なアプローチがありますが、概ね調達面とコストの課題があります。
穀物や、廃食用油を活用したバイオ燃料が多い印象がありますが、穀物は食料問題、廃食用油は回収方法の問題があります。
ミドリムシは大量生産が課題のようですが、研究開発によって解決を期待します。

同社のバイオ燃料が自動車に適用可能となれば、そのポテンシャルは計り知れません。

多くの大企業も一緒にビジネスに取り組んでいることから高い可能性を感じます。

将来の爆発的成長に期待です。

売上高:
2021年4Qからキューサイ株式会社が連結対象に加わり大きく売上が上がりました。
2022年12月期は通期でキューサイ株式会社の売上が計上されたため大きく上がっています。
2023年2月13日の決算説明会資料によると、2023年12月期の売上予想は450億円です。
ヘルスケア事業はキューサイの既存チャネルや広告宣伝によってユーグレナの商品がどれだけ売れていくか今後注目です。
将来的にはバイオ燃料も期待です。

同社有価証券報告書、決算説明会資料の情報より作成

「売上高」補足:
企業の商品がどれだけ売れているか。
企業がテリトリーとしている市場の規模もある程度わかる。
多事業展開をしている企業はセグメント売上高も見る。


売上総利益、売上総利益率:
売上総利益率が高いです。
商品力の高さがうかがえます。

同社有価証券報告書、決算説明会資料の情報より作成
同社有価証券報告書、決算説明会資料の情報より作成

「売上総利益」補足:
売上総利益(売上高ー売上原価)、売上総利益率(売上総利益 ÷ 売上高 x 100)は、コストに対してどれだけ付加価値付けて高く売れるかなので、ある意味商品力がわかる。


EBITDA、EBITDAマージン:
ユーグレナでは、調整後EBITDAという同社独自の数字を出しています。
計算式は、 EBITDA(営業利益+のれん償却費及び減価償却費)+助成金収入+株式関連報酬+棚卸資産ステップアップ影響額

ここでは、単純化のため、「営業利益+減価償却費+のれん償却費」で計算しています。

販管費が大きいことで営業損失になっています。
販管費の中でも売上総利益の30%ほどを広告宣伝費にかけているようです。
ヘルスケア商品のブランド価値向上を目指していると考えられます。

同社有価証券報告書、決算説明会資料の情報より作成
同社有価証券報告書、決算説明会資料の情報より作成

「EBITDA」補足:
EBITDA(Earnings Before Interest, Tax, Depreciation and Amortization)は、業界や国の違いによる減価償却費や償却等の影響をなくした企業の収益力がわかります。
EBITDAマージン(%) = EBITDA ÷ 売上高 x 100


資産と時価総額の比率:
2023年5月3日現在、資産の金額を時価総額が上回っています。
市場から評価されていることがわかります。

同社有価証券報告書、決算説明会資料の情報より作成

「資産と時価総額の比較」補足:
市場からの無形資産の評価の目安と考える。
無形資産とはブランド、特許、技術力、社員の能力等、一部を除いてはバランスシート上に載らないもの。
バランスシートの右側の資金調達(負債、純資産)の結果が左側の資金運用状況(資産)になっているので、バランスシートの左側と時価総額を比べることでバランスシート上に表せない企業価値の目安になると考える。
市況によっても時価総額は変わるのであくまで目安。


以上、将来性のある事業や、地球環境に良い取り組みをしていると考える企業としてユーグレナを紹介しました。

※投資は自己判断でお願いします。

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