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映画『バブル』についてのいろいろな話

今回の記事は4/28にNetflixで配信開始、5/13に全国350館弱で上映される映画『バブル』の投稿です。本作は単なるアニメ映画とは違う上映形式やプロモーションなど気になる点が多々あるのでまずはその辺の整理から始めてみます。
感想については別途記事をアップするかもしれないです(正直そこまでの気力はないです)

劇場上映と配信の関係

バブルはNetflixで先行配信し、その後全国の劇場で上映されます。本作のように劇場上映より先に配信が行われるのは極めてまれなケースですが同時上映や、配信日と公開日が数週間しか差がない先行上映という形ではこれまでも結構行われています。
以下がその一例です。

BURN THE WITCH

2020年8月24日に週刊少年ジャンプで連載開始、10月2日より全国35館で2週間限定上映。同じく10月2日よりAmazon、ひかりTVで配信開始。

地球外少年少女

全国10館で2022年1月28日に前編公開、同年2月11日に後編公開。映画前編の公開日と同じ1月28日にNetflixで後編部分を含む全話配信。

このように数十館レベルの小規模作品では先行上映、同時上映が行われてきました。またUC以降のガンダムシリーズなどは劇場公開と同時に物販でBlu-rayを売る等の方法がとられています。今回のバブルはNetflixでの先行配信、上映規模も類似ケースの10倍近くあり今までとはちょっと違います。試みとしてはかなり新しく、かなり挑戦的な上映形態だと言えます。

バブルの先行配信の状況

1週目にあたる5/1付けのランキングでは世界15ヶ国でTop10入りして、グローバルランキング3位、再生回数も270万回弱となかなかの滑りだしとなっています。2週目はTop10入り6ヶ国、グローバルランキングで6位となりました。配信日とランキング発表日の関係で2週目が7日間フルでの視聴時間がでましたが初週とほぼ同じくらいで落ち込みはありませんでした。
日本でのランキングは1週目3位、2週目1位と順位を上げました。3週目に入ってからもデイリーランキングで1~2位と好調なので3週目も上位が期待できそうです。

強気すぎるワーナー

競合ひしめくGW興行

配信はなかなか好調ですが映画の方はGW後とあって大ヒット作が集中してる時期なのでなかなか厳しいかと思います。。
同じワーナー作品なのでハガレンも入れてますが以下の作品あたりは少なくとも10~20億、コナンに至っては100億を目指せるレベルの大ヒット作の集中ゾーンです。同日にはあのシンウルトラマンが控えてる状態での公開となります。

04/08:ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密
04/15:名探偵コナンハロウィンの花嫁
04/22:映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝
05/04:ドクターストレンジマルチバース・オブ・マッドネス
05/13:シン・ウルトラマン
05/13:バブル
05/20:鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー

GW前後の大作映画

配信日の4/28には大作と言える作品の上映館はなかったのに何故公開日を5/13にしたのでしょうか、考えられる理由としては同じワーナー配給のファンタビのスクリーンを1ヵ月確保したかったからと考えられます。同社配給作品にGW中のスクリーンを割くことができなかったのかと思います。
そこを避けて5/13に公開したところでシン・ウルトラン、コナン、ドクターストレンジあたりのTop3は揺るがないと思われ350館で上映しても正直Top5に入れるかといったところだと思います。
正直何の勝算があってこのタイミングの公開なのかはかなり謎なところです。

メディアミックス展開の失敗

配信と映画の次はメディアミックス展開についてです。こちらは好調な配信とは違いかなり苦戦しています。

ノベライズ版

ノベライズ版には『響け! ユーフォニアム』の武田綾乃が執筆、虚淵脚本を武田が本にするという何とも面白い本になっている。しかしAmazonのレビューはいまでに0のままで話題性に欠ける状態。

ジャンププラスのコミカライズ版

前述の通り小説版はそこまで話題には上がらないのだが(映画興行的には上がってほしい)コミカライズ版はジャンププラス内のコミカライズは(悪い意味で)かなりの盛り上がりを見せている。
パルクールを扱った作品であるためパルクールシーンにかなりの技量が求められるが明らかにそのあたりの力不足は否めない。
4話で「フラッグの下を見ろ!」というセリフがあるが肝心のフラッグは描かれていないなど漫画的に非常に読みづらいものになっている。
10話前後を1ヵ月半くらいで連載し5月、6月とほぼ同時に単行本を出すかなりのスピード感なのでおそらく加筆修正のようなものはなくこのまま出して終わりということになると思う。


座組的に興行収入10億にのせてオリジナルアニメ映画として成功してほしいがこのような状況を整理するとわざわざ映画館で見るという人がどの程度いるのかと不安になる。
ネトフリさんいろいろ頑張ってください…

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