【読書】「ファクトフルネス」

Take away:
1、 自分の視点にはバイアスがかかっていることを認識し、バイアスがないかを常に疑う
2、 単なる数字は何の意味もない。比較をすることで数字は意味を持つ
3、 すぐにアイデアに飛びつかない
4、 世界をLevel 1-(1日の所得は$2)-Level 2-($8)- Level 3($32)-Level 4と分けることができ、それぞれの人口は、10億、30億、20億、10億と覚える


1に関して、私の視野がいかに狭いかを知った苦い経験を紹介させてください。
MBAの授業で、ある工場の川の環境汚染についての議論がありました。授業の後に、南アフリカ出身のクラスメイトに話しかけられました。私は、環境問題に取り組むIncentiveの強化は大切であり、特に経済成長が著しい国では、そういったIncentiveなしでは環境よりも短期的な成長を優先してしまうのではないかと話したところ、いつもは穏やかな彼が突然厳しい表情になり、私にこう言いました。「これまで先進国が自分たちの経済成長を優先して他国を搾取して、ここまで環境破壊を進めてきたにも関わらず、経済新興国には環境の為に成長を我慢すべきだ、という議論もある。それは先進国が自分たちの誤りを新興国に押し付けているだけと思う。さらには、新興国が発展しないでいる方が環境に良いと考える人もいるが、それも間違っている。先進国だけが安全で豊かな生活を享受すべきではない。新興国が環境に配慮しながら経済成長を成し遂げるために、先進国は新興国を援助する責任があると思う」
ガツンと頭を殴られた感覚でした。彼からの立場から、そのように考えるのは当然のことだと思います。私の視点がいかに偏った考え方だったかを思い知りました。常に異なる人と視点に立つには、私がいかに狭い世界しか知らないことを理解し、そして外の世界を知ろうとしなければならないと痛感した経験でした。


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