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リトアニアサンボ学生選手権「ラスト5秒逆転負け」に学ぶ最後1%にこだわる重要性


リトアニア留学開始後に
Vilunis大学で柔道・サンボチームがあることを知った。

定期的な運動・現地でのコミュニティ作りを兼ねて
12歳から始めて大学1年終了時に離れた柔道の練習に
週1回参加している。

大学の柔道・サンボコーチの提案から
リトアニアサンボ学生選手権-64㎏級に出場した。

サンボは、ロシアの格闘技で柔道と非常に似ている為
柔道経験者は、競技の類似性から
サンボの大会に時折出場している。

とはいえ私は、日本ですらサンボの大会に
出場・練習経験がなかった中での初参加だった。

結果は、準決勝で優勢していたが
残り5秒相手のタックルで逆転負け。
あわよくば入賞したいと思っていたが
3位決定戦も負けた。

この結果が自分でも驚くほど悔しかった!

大学のコーチや周りは
「相手は大学1年生・柔道歴13年の中で健闘した
残り5秒まではお前が勝っていた」と
慰めてくれた。

人間は言い訳を並べる天才なので、
・9年やっていなかった状況だからしょうがない。
・そもそも実力不足。体力・筋力が全くない。
・むしろ週に1回の練習2カ月だけでよく身体動けていた
といくらでも考えられる。

しかし、脳裏にはあと5秒踏ん張っていれば
2位で表彰台だったことを考えてしまう。

悶々とした中で
メタ認知(自分自身を幽体離脱して上から見る)
で振り返ると
この最後の詰めの甘さは、様々な場面で
過去にも直面したことを思い出した。

このNOTEでは、
サンボ大会の「ラスト5秒逆転負け」に学ぶ
最後1%にこだわる重要性について
怨念を込めて気づいたこと・今後のキャリアにも
活かせそうなことを書き記したい。

過去に犯した最後に妥協する詰めの甘さ

思い返してみれば、たびたび最後の最後で
気を抜いて良い成果が得られなく
周りから指摘を受けてきた。

高校1年の群馬柔道合宿で
今回と同じような展開で
試合終了直前で逆転負けして
監督のビンタ10連発で顔が腫れた。

就職して社会人5年目
20億を超える案件の契約前に
お客様との最終打ち合わせ後、お客様向け資料の
完成度が甘く上司から厳しく指摘を受けた。

この出来事に共通していたのは
99%は上手くやっていたのに
最後1%に対する詰めの甘さだ。

最後1%にこだわる習慣

実務経験における1%の妥協例からわかるように
スポーツの世界だけでなく
ビジネスの世界でもこの視点が
非常に重要だと改めて気づいた。

今回の事例に関して納得のいく視点を
アンカー・ジャパンCEの猿渡 歩氏の処女作
『1位思考』で発見した。

アンカー・ジャパンが後発にも関わらず
モバイルバッテリー等の
スマートフォン・タブレット関連製品で
「1%にこだわる習慣」こそが
オンラインシェア1位を獲得するために
最後まで効いてくるのだという。

この本では、1%こだわる習慣の定義について
一つ は 周囲 から 見 て 完璧 な 状態 を 目指す こと。
もう 一つ は 自分 なりの 100% を 目指す こと。

と説明している。

確かに先ほどの実務の例でも
最後1%のタスクを7~8割の完成度で
妥協していた。

どうしたら100%やり切れるのか?

猿渡氏のスタンスは
「限界まで頭をひねることで
見えてくるものがある」
だ。

「限界まで頭をひねる」とは
自分の能力を最大限まで引き出すこと
目標達成にコミットする意識だ。
限界まで頭をひねることで成長出来る。

この表現に遭遇したことで、
前職での上司の指導を思い出した。

営業担当としてお客様向けの価格説明の準備で
元上司は私の考えや準備に対して
さまざまな観点から厳しい指摘を行い
私に「考える猶予」を与えた。

その間、毎日悩みながらまさしく
「限界まで頭をひねった」ことで
何とかお客様に説明できる内容まで行き着いた。

一方で、最後まで限界まで絞りだして
考えることは決して容易ではない。     

どうしたらそれが出来るのか?

非常に共感した本の内容がこちら。

試験で限界まで頑張ったときの90点とテキトーに
勉強して取った90点は、意味が違う

有名大学を卒業し、誰もが知る一流企業で
働いているような人でも仕事において
最後1%を積まずに諦めてしまう人が多い。

これは優秀さとは別にやり抜く力が必要になる。
やりきるには、明確な目的意識が必要だ
将来どうなりたいのか
そのためにどう行動するのかということ
自分の情熱をどう実現するかを考えることが
情熱の源泉
になるのだ。(猿渡,2022,193-194)

,

この視点から考えられることは、
最後1%にこだわりを持てるか否かは
「根性論」の話ではないことだ。

物事を取り組む姿勢に関して
自身でしっかり内省して
明確な目的意識を固めていれば
「限界まで頭をひねって」
最後の1%に徹底的にこだわることが
出来るのではないか。

例え結果は同じでも、限界まで搾り出した事で
きっとその先の未来に大きな差が出る。

今までに爪が甘くて最後の1%にこだわり
100%の力を出し切れなかったのは
明確な目的意識が欠如していたと気付かされた。

さらに、1位思考では触れられていなかったが
個人的に大事にしたいと考えたのが
最後1%の内容のこだわりに対する
自己認知をしっかり行うことだ。

人の性格や特徴に起因すると思うが
少なくとも私は、注意力散漫する特性から
最後に油断する傾向が顕著だと痛感している。
(まさに今回。。。)

だからこそ、最後1%まで徹底する
意識づけ・理解度を深めることが重要。

目的意識を明確化して
限界まで考えて行動し
「残り1%を妥協したらすべて台無しになる」
と認知していれば、
おのずとやり切ることが出来るはずだ。

この考え方までたどり着いたことで
リトアニアサンボ学生選手権での経験は
次に活かせると考えれるようになった。

全身筋肉痛、突き指、右拳負傷、
膝擦り傷多数、耳内出血
になってまで参加したことは
無駄ではなかったと思えるために
毎日限界まで頭をひねって過ごしたい。

最後1%へのこだわりを持つ
Vilunis大学サンボチーム

参考
:猿渡 歩. ダイヤモンド社. 1位思考――後発でも圧倒的速さで成長できるシンプルな習慣, 2022年

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