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エッセイ本オマケ遊園地編①

自分で稼いだお金でずっと行きたかったし、
行こうよと約束してきた
テーマパークへついに行ってきた。
この文は喜びのあまり帰ってきたその朝に書いている。
食べたい食べ物が食べられて、
泊まりたいホテルに泊まれて、
休みたい時にベンチに座れる。
なんて自由なんだろう、
お金を稼ぐってのは選択肢を増やせる事なんだと気付いた。

朝六時に起床したら、寝ぼけ眼で着替えて
ホテルを出て開園の一時間前に門の前に並んで、レジャーシートをひいて大丈夫だったから、レジャーシートとポータブル座布団を広げ一時間待機した。
途中でウールさんがトイレに抜けた途端に
列が急に動き出してとても焦ったけれど、
何とか開園前には合流できた。
トイレにしては長いから迷って場所が分からなくなったのかな?と心配してたんだけど、
トイレを済ませたあと、代わりにホテルの精算までしてくれていたみたいで、
その時はウールさん何処にいるの〜?と
プチパニック状態だったから、気づかなかったけれど、
私を「もう精算終わらせてくれたの!?!」を驚かせる為に
一人でコソコソ精算までしてくれてたウールさんを想像しては、
ありがたく、微笑ましい気持ちになった。
ありがたい、ありがたい、一緒に遊園地に行ってくれるだけで、ありがたいのに。
ウールさんのその気持ちがありがたい。

手荷物検査も無事に出来て、
門も前から三番目に並べた。
開園の少し前に、
リスと鳥のキャラクターが、
出てきて様々なポーズを取っていたり、
周りをぐるっと回ってから私達の目の前にも
4匹のキャラクターが現れた。
リスの衣装はオシャレだし、
鳥のおしりも白くて丸くてボリューミーで
見ていて可愛いな、
でも四匹とも、上半身だけ服を着ていて、
下半身は丸見えなんだな。
現実の動物に置き換えて考えてみたら、
リスは上半身だけ服を着ることは可能だけど、
鳥は羽の可動域の邪魔にならないように袖ぐりを考えないとパニックになりそうだななんてことを考えながら、
四匹に手を振り返した。
時間になるとキャストさんがゾロゾロ、
チケットをスキャンする機械の前で待機し出す。その様子を見ては早く中に入りたくてソワソワした。
そして、時間になり開場した。
園内は走っては行けないらしく、
とにかく早歩きをする。
途中これはほんとに早歩きなのか?と自分の速度を振り返りながら目的のアトラクションまで
一目散に向かう。
一度目に乗るアトラクションは、
世界各国を飛行機で巡るのを体験するアトラクションに乗ると決めていた。
息があがりながらも、
アトラクションに辿り着き、前から三番目に無事並べた。
並ぶ待機列のサイドにも細かい装飾や、手書きの絵画が並んでいる。
早く進んでしまうのが勿体ないくらいの世界観で、これを人が一から作ったのかと、驚きの気持ちだった。中で待機時間が少しだけ出来て、
そこで撮影可能な建物内や、自分達の自撮りをした。もう、それだけで楽しいからテーマパークってすごい。
絵画の中の女性が動き出してアトラクションの説明をする動画も海外の女性が話しているのに日本語の口をしていた事に2人とも驚いてしばらく流石のクオリティーだねと話した。
気付いたことを「この話題ってもしかして、しょうもないかな?そんなの当たり前かな?」
なんて心配もせずに会話を進められるという事は、とても健全な心の維持に繋がると思う。
この人なら否定しないと、
安心感がないと出来ないことだから。
ウールさんには、どんなしょうもない話もしてもいい。
話が単調で聞いてる側を楽しくさせねばならないと、話を盛ったり、作り話をしなくてはといったエンターテイナーな気持ち、聞く側を楽しませなくては!つまらない話をしてはならない、オチをつけなくては!みたいな、
エンターテイナーとしての強迫観念みたいな物も最近やっと少しだけ働かなくなりつつあるけど、
まだほぼほぼこの心は稼働しっぱなし。
なぜ私はこんなに、
人を楽しませなきゃと思い込んでいるんだろう。でもそれに慣れきっているから、
疲れもしないし、
それを呼吸をする様に出来る。
問題はその人を楽しませるために作った即興オリジナルストーリーを自分が忘れて、
後日墓穴を掘るという事だ。とほほ。
普通の私の話をそのまま伝えたって、
物足りないから、もっと話しに強弱と、
オチをつけたい。
その為なら嘘も当たり前に着くんだけど、
雑談でさえも、自分が話すことは構成が
きちんと取れていないと気に食わないのは問題かもしれない。
そんな自分が当たり前だし、
そんな即興ストーリーを作るのもまた楽しいから、毎日が作り話であり、毎日が自分の読者なんだな。
いやしかし、それが嘘つきで嫌だと言う人もいるから、控えなきゃとも思うと思いきや、
もっと上手にリアリティのある話をもっと即興で作れるようにならなきゃと思うわけだ。
私という人間は。

そんなこんなで飛行機型アトラクションも
最前列で無事に乗れた。
入った途端いい匂いがして、
そのままアトラクションに乗り込み、
映像がスタートして、
象が砂地で群れているときは、
土と、草の匂いがして、
小学校の頃遊んだ公園の匂いを思い出し、
白い宮殿のシーンではジャスミンのような
花の香りがした。
映像の最後にはテーマパークを上空から撮影したものが流れて、
私達は今ここにいて、映像の中ではあるものの
花火まで見れて、良かったなぁと思った。
結局並んだ時間はほぼ0分で、
一番乗りたかったアトラクションに、
一番最初に乗る事が出来てとても充実しているなと感じた。
二つ目は、山の中を駆け巡るジェットコースターに並んだ。
確か三十分待ちだったのだけれど、
実質二十分位で乗れたので、朝は早いと二人で喜んだ。
ウールさんはこの日に備えて、
このジェットコースターのモチーフになった映画を家で見てきたらしいのだけど、
その映画のストーリーはつまらなくて、
こんなものかと驚いたらしい。
話のあらすじを私も聞いてみたが、
そんな感じなんだと、見る気にはならなかった。
キラキラと光ながら動くキノコを見るのが
気に入った。
炎が壁から出てきて、熱かったのだけれど、
ウールさんは私より近かったのに
ノーリアクションだったので、
え?ジェットコースターに集中し過ぎて熱さも感じないゾーンに入ってる?と思った。
最初ゆったりと進んでいたジェットコースターは、急加速して、山の外へ一瞬出る、
私は目を瞑ってしまいそうだったけれど、
目をこじ開けて山頂から見るテーマパークの景色を焼き付けた。
出口を出て、写真は売ってないかな?と思ったら、今はアトラクションに乗ってる際の写真は撮るのを中止しているらしい。
ジェットコースターの写真がまた復活して買えるようになったら、欲しいな。
また何年か後にその写真を見てクスりと笑いたいから。

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