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人が居なくなるのが怖いのは人を大切にできる事

昨晩お風呂に入る前に
角田光代さんの旅に関するエッセイを
読んだ。
そこには角田さんが25歳の時に
フィリピンへはじめて一人旅をした
エピソードが書かれていた。

角田さんはそのとき
フィリピンで五泊したそうで、
その際に一冊の日記 兼 金銭の記録ノートを
つけていたんだとか。
今そのノートを見返すとお金のメモばかり書いてあって、
「当時は本当にお金がなかったんだなぁ……」
と思い出すんだそうだ。


私は旅に行くと、
現地で撮った写真データを編集し、
製本する。
だいたい帰ってすぐは、
疲れているのでたくさん眠り、
次の日くらいから編集作業をしだす。
顔も体も写っているし、チェックアウト前の荒れた部屋も撮ったりするので、
本当に自分の為だけの写真集。

今はいいね。1000円払や、本が出来る。

他者からの視線を一切気にしない、
本を作るってなんて贅沢な趣味なんだろう。
写真集を作る時は、
時間の意識が無くなるから、
本当に好きな事なんだなと思う。
できた写真集を並べては、
「次は何色の表紙にしようかな」
と想像を膨らます。
なんて楽しいんだろう。
旅と同じくらい私は、
写真集を作るのが好きだ。
朝仕事へ行く前に朝ごはんを食べながら
編集作業をする。
その時の思いや、現地で驚いた事なんかを
思い出しながらを写真の空欄に
テキスト入力する。

データを送って本が届くのは大体一週間後。
届いてすぐ読んで、
次に寝る前に読む。
あとは枕元に置いておいて、
思い出したいことがあるときに読んだり、
また行きたいなと思う時に読む。

これから、私は新しい町へ越す、
楽しいのは最初のうちだけかもしれないけど、
写真をたくさん撮って、
その時思ったことを「こんなんなにになるんや」なんて、面倒くさがらずに書こう。
慣れたらもうそれは何も感じなくなるかもしれないから。


写真集を作ったり、
漫画を描いたり、
エッセイを書いたりするのは、
もうその人と一緒にいられなくなった時に
自分を慰めるためでもある。
読み返せば消えかけていた記憶も
蘇る。
人が居なくなる前提で行動するのは、
幼少期の記憶からだ。
居なくなったら諦めなきゃいけないから、
その諦めるために「形のある物」が
手元に欲しい。
ステップを自分で作りたい。
もう大人になって、お金をたくさんでは
ないけど使えるようになった私は、
自分の為に「形のある物」を
これからも作っていく。

人が好き。
何されても相手を嫌いになりきれない
自分は嫌いだけど、
憎めはしない。

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