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初版から25年の定番書が5年ぶりに改訂!『膠原病診療ノート<第5版>』

初版から25年。膠原病診療の王道を示し、圧倒的支持を受けるロングセラー『膠原病診療ノート』が今春、5年ぶりに改訂となります!

発売に先駆けて、本書のまえがき・目次・試し読み部分をnoteで公開いたします。

ぜひご覧ください。



5版 まえがき

本改訂で、各疾患のガイドラインや分類基準、市販薬剤名を2023 年末時点の情報に更新した。
RA患者に生じる肺障害(16章-7)は全面改訂した。
間質性肺炎、気管支拡張症、細気管支炎の臨床解説と画像を追加し、未解決課題の論点を書き込んだ。
自説の披露でなく観察事実の呈示である。
非結核性抗酸菌症は、biologics使用時の注意書きでなく独立の項にして、リウマチ医に必要なことを詳述した(筆者は医局の出向病院で喘息と肺一般のほか、結核病棟全床を受け持って以来、一番馴染みのある臓器が肺である)。
リウマチ肺は関節炎と同等に重い課題である。

筋炎(8章)では、旧版で筋病理に触れなかった不備を正し、8章-1に特発性炎症性筋疾患の病理分類(神経内科の研究成果)を要約して、膠原病科で使われる臨床診断名との関係を記した。

ステロイド薬と免疫抑制薬(2章)では、疾患・病態別ステロイドの使い方(2章-1-4)を新たに設け、2章の中だけで使用法(薬理と経験論)を完結させた。初心者でも、2章の意味を考えて専門施設複数の処方モデル(3章-2-2、10-2、10-4)を見れば、ステロイド治療に自信を持てると思う。

5章に新たにTAFRO症候群を追加し、臨床像と自験例を考察した。

ほかにも今の当科症例と画像を追加した。
膠原病診療では(日常疾患の診療と異なり)必要な知識を病歴閲覧、症例報告や集計の文献から得ることが多い。

本書で引用した文献は古いものも含めて1940年代に遡るが、今も読む価値がある(と筆者は思う)。
本書改訂の度に、不要になった情報は削除したが、意義(歴史的意義ではなく実用価値)を感じて残したものが多い。
(当科、と書いたとき国立国際医療研究センター、岩手県立中央病院、東京山手メディカルセンターの区別は概ね略した。画像はすべて自験例である)

2024年3月 三森明夫


目次


試し読み


書籍概要

著:三森明夫(JCHO 東京山手メディカルセンター膠原病科顧問)
B5判/698ページ/定価:6,930円
ISBN:978-4-7849-5340-0

◆初版から25年。膠原病診療の王道を示し、圧倒的支持を受けるロングセラーの5年ぶりの改訂です!
◆今版では、特に関節リウマチの項目を大幅に追記したほか、その他の項目でも旧版以降の文献を踏まえてアップデート! 最新・最先端の知見を踏まえた実践的治療のノウハウを余すところなく記述しました。
◆病態の推移に対応し、的確な治療を選択していく上でポイントとなる事項を網羅しつつ、きわめて簡潔にまとめています。膠原病以外の疾患との鑑別にも意を尽くした内容で、内科書としても一級品です。

書籍のご注文は全国の書店・またはこちらから。


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