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料理で一番重要な『塩』の役割

塩の役割ってなんだと思いますか?

「味をつけるため」

多くの人がこのような認識だと思います。

確かに味をつけるためにも使われますが、普段使ってる塩には様々な役割があるので紹介していきたいと思います。これを知るだけでもプロに近づく!?

塩の特性について

まずは塩の主な特性について、主に三つあります。

「脱水性」「保水性」「浸透圧」

脱水性は水分を奪う働き、保水性は水分を保持する働き、浸透圧は塩分濃度が濃い方から薄い方に移動する性質。

調理において、これらの特性によって様々な役割を担っています。

調理における塩の役割

1、肉を柔らかくする
肉に塩を振ることで脱水効果で肉の表面から水分が出て塩水になり、それが浸透圧によって肉の中に戻り、タンパク質が変性して柔らかくなります。

2、保存性を高める
食品の中の水分を塩が抱え込むことで、微生物の繁殖を抑えることができるので保全性が高まります。魚の塩漬けが腐りにくいのはこのためです。

3、旨味を引き出す
食材の水分を奪うことで旨味が凝縮されて美味しくなります。漬物やパンチェッタがこの原理です。

4、臭みをとる
魚や肉を調理する前に塩を振りかけると、浸透圧の効果で余分な水分と一緒に臭み成分が排出されます。出た水分はしっかり拭き取りましょう。

5、アクをとる
ほうれん草に含まれるシュウ酸など体の害になるアクは、塩を入れて茹でると、浸透圧の効果で排出されます。他にもナスやこんにゃくも、塩を振ることでアク抜きできます。

6、甘みを引き立てる
対比効果によって甘さが引き立ちます。塩キャラメルやスイカに塩をかけて食べるのはこのためです。

7、酸味を和らげる
抑制効果によって酸味を和らげることができます。酢飯に塩を入れるのはこのためです。味付けが酸っぱくなってしまった時には試してみてください。

8、変色を防ぐ
酸化酵素の働きを抑え酸化を防ぐため変色しなくなります。切ったりんごを塩水につけるのはこのためです。

いかがでしたか?
塩の役割はこんなにも沢山あり、身近な場面で役に立っていたのです。
これらの特性を知って是非今後の料理に生かしていただけたら幸いです。
最後まで見ていただいてありがとうございました!

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