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エシカルフードアクションはじめます。

はじめまして。
CCCマーケティングの瀧田希です。

世界的な課題である“持続可能な食”につながるエシカルフードアクションについて、みんなで考え、みんなで行動していく共創型プラットフォーム
「Tカードみんなのエシカルフードラボ」がスタートします。

現在私たちを取り巻く環境には、貧困や飢餓、教育など未だに解決を見ない社会面の開発課題、エネルギーや資源の有効活用、働き方の改善、不平等の解消などすべての国が持続可能な形で経済成長を目指す経済課題、そして地球環境や気候変動など地球規模で取り組むべき環境課題といった世界共通の社会課題があり、2030年を達成年限とした「SDGs(Sustainable
Development Goals:持続可能な目標)」が設定されています。

中でも私たちが生きていく上で重要で必要不可欠な「食」は、食料の一次生産から最終消費まで、生産・加工・流通・保管・販売とあらゆるステークホルダーが連携したフードチェーンで構成されており、生活者ひとりひとりにとって最もシンプルで分かりやすく、日々の生活の中でサステナビリティ(持続可能性)に取り組むことができる領域のひとつです。

…と、こう書くとなんだか小難しい感じがしますが、
なぜ「Tカードみんなのエシカルフードラボ」を立ち上げたいと思ったのか、個人的な想いを書いてみたいと思います。

私は、このラボを立ち上げたCCCマーケティングでTポイント/Tカードのブランディングの仕事をしています。
2016年9月にTカードをお持ちのT会員のみなさまが6,000万人を突破し、日本の2人に1人の方にTカードをお持ちいただけるようになった頃、もっとTカードのインフラや資産を社会に還元していけるような活動をしたいと考え、「Tカードみんなのソーシャルプロジェクト」を立ち上げました。

私たちはマーケティングの会社ですので、ビッグデータや会員基盤などを活用して、企業へのサービス提供を行っています。Tカードには、年間50億件のトランザクションがあります。例えば、それらのデータをIDや商品などを軸にして分析をすることで、商品開発や店舗・棚割の最適化など、様々なことに活用できますが、ビジネスだけではなく、社会課題の解決や社会価値をつくることにも貢献していけるはずだと思ったのです。

「Tカードみんなのソーシャルプロジェクト」第三弾の活動として始め、今も続けているのが、五島の未利用魚の問題に取り組む「五島の魚プロジェクト」です。
未利用魚とは、サイズが不揃い、魚種がマイナー、一定のロットに満たないなどの理由で価値がつかず、定置網や刺し網等にかかっても捨てられてしまう魚の総称です。
プロジェクトをスタートする前、漁師さんや漁協、仲卸、水産加工会社、市役所など様々な方たちに五島の漁業についての課題をヒアリングさせていただき、浮かび上がってきたのが「未利用魚」の問題だったのですが、私はその時はじめて、未利用魚という言葉を知りました。
さらに、五島の未利用魚は、食べられるのに捨てられてもったいないだけではなく、環境にもマイナスの影響を与えていることを知りました。代表的な未利用魚であるアイゴ、イスズミ、ブダイ、ニザダイといった海藻を食べる魚が増えすぎると、同じく海藻を食べて育つウニなどが生息できなくなったり、魚類の産卵場所が確保できなくなるといった問題がでてきます。さらに食害によって海藻類の群集が枯死する「磯焼け」と呼ばれる状態では、一気に水質が悪化する恐れもあります。
魚を食べることが好きで日々頂いているのに、こんな問題があることすら知らなかったことに、これって良くないことだ、と思いました。
また食の問題は環境と本当に深く関わっているんだと、改めて感じました。

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そのうちに、地域・流通・生活者であるTカードをお持ちのみなさま・食のプロであるシェフ・Tカードのビッグデータというマルチステークホルダー(データはステークホルダーでいいのか?)の共創によりできた「五島の魚プロジェクト」第一弾の未利用魚の商品「五島のフィッシュハム」がいろいろなところで「エシカルフード」として取り上げていただけるようになりました。
また、スーパー店頭でその商品の試食サービスをしていたら、ある主婦の方が『この魚って捨ててたの? 美味しいのにもったいない!』と言ってくださったことがありました。プロジェクトを通じて未利用魚問題を知ってもらえたことに大きな意義を感じました。

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私自身、「エシカル」という言葉は知っていましたし、日常の生活の中で環境に配慮した商品や地域に根差した商品を取り入れたりしていましたが、エシカルフードを取り巻く状況について全然知識がありませんでした。
そして、すごく知りたいと思いました。
実は同じように思っている人はたくさんいるのではないか?
もしかしたら、未利用魚をはじめとした未利用資源や、エシカルフードそのものについて、みんなで学び、考え、行動していくことのできるプラットフォームがあったら、すごく素敵な、サステナブルなソーシャルインパクト(長いですね。笑)を起こすことができるのではないか?
そう思ったのです。

毎日の食、毎日の買い物から、エシカルを考えてみる。
私たち自身の、地域の、ひいては地球の「ちょっといい未来」につながることをみんなでしていきたい、そう思っています。

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