「レター教室」三島由紀夫著 を読んで 2 中島 大知 2024年4月12日 18:44 5人の登場人物がかわるがわる書く手紙で構成された、三島由紀夫の長編小説。千変万化な手紙がそのまま文例となり、手本ともなるというぐあいになっている。ところどころに皮肉やユーモアが散りばめられており、思わずクスッとさせられる。登場人物でいうと、怠け者で楽天家の「丸トラ一」が好きだったかな。特に氷ママ子とのやり取りはホント笑える。娯楽として読んでも十分楽しめる作品。手紙を書くときには、相手はまったくこちらに関心がない、という前提で書きはじめなければいけません。これがいちばん大切なところです。世の中を知る、ということは、他人は決して他人に深い関心を持ちえない、もし持ち得るとすれば自分の利害にからんだ時だけだ、というニガイ哲学を腹の底からよく知ることです。本文より ダウンロード copy この記事が参加している募集 読書感想文 182,399件 #読書 #読書感想文 #手紙 #三島由紀夫 2 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート