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【読書】「ヴィヨンの妻」太宰 治(著)
晩年に書かれた短編小説。
遊び人の夫を持つ若い妻が、苦悩のなかで強く生きる姿が描かれている。
ヴィヨンとは、どうやら実在していた詩人の名らしく、正しくは「フランソワ・ヴィヨン」といった。フランス人であるヴィヨンは酒と女が大好きで、何度かトラブルにも見舞われたようだが、最終的には傷害致死事件や窃盗まで起こし、パリへ追放されたそうな。そんなヴィヨンと夫の放蕩な姿を重ね、「ヴィヨンの妻」という作品名になっている。
毎度のことながら太宰治の作品には、特有の、言いようのない悲しみがある。それがどこか、高貴に感じられる。
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