見出し画像

【読書】「死は存在しない」田坂 広志(著)

「人は死ぬとどうなるのか」。
そのようなことを、誰でも一度は考えたことがあるだろう。だが残念ながら私たちは、他人を通してからしか「死」を知らない。他人を通して知る死とは、精々肉体が動かなくなるのを理解するくらいで、それ以外の知見はほとんどない。


「死ぬと無になる」という話があるが、これが本当ならばなぜ供養やお墓という考え方があるのか。私たちは様々な矛盾を抱えながら、死を見つめているのだと言える。


本書では、人間を「肉体(物質)」と「意識(非物質)」に分け、著者の科学的仮説(ゼロ・ポイント・フィールド)を基に死後の世界を考察していく。

原子力工学の専門家である著者の主張によると、現代科学では、私たちが持つ「意識」の本質を未だ明確に解明できていないとのこと。そのため、「死=無になる」という考え方が安易に受け入れられていることに疑問を投げかけている。


人類最大の謎とも言える死後の世界。それは誰の身にもやがて訪れる。答えはきっと、その時に分かるのだろう。

この記事が参加している募集

#読書感想文

191,896件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?