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酸いも甘いも食性だね

酸味の中と甘みの中を行ったり来たりして気づいたお話。

まえおき

タイトルに「食性」と、ちょっと聞きなれない言葉を選んだので意味を書いておきます。

食性とは辞書によると、

動物の、食物の種類や食べ方についての習性。肉食性・草食性・雑食性など。

とありますが、ここで言う食性とは

人間が食べる行為過程で習得していく「食べるにおいての嗜好の性質」のこと。

の意です。

今日のメニュー

ナポリタン、海老チーズカツ、ウスターソース、塩コショウ。

久しぶりに分析モードです。ナポリタンは酸味系、前に食べたトマトラーメンから酸味系は大丈夫だと過信している自分を戒めることなく迷わずこれをチョイス。ただ一抹の不安はあるので、海老チーズカツにヘルプを依頼。快諾をもらってウスターくんと、今日は塩コショウくんも脇に添えました。

毎度書いてはいますが、単品ではそれぞれ普通に美味しい部類に入るメニューです。

安心の酸味の中に湧いた疑問

実はいつもの食堂、ナポリタン系は私にとって意外と安心できる酸味です。つまり酸味が強すぎるわけではなく程よいものであるということ。だから安心して食べていると、ふと疑問が湧いてきました。

なぜ酸味に「安心できるものとできないもの」があるのだろう?

すっぱいものを食べるときに考えたこと

酸味もいろいろなものに挑戦してきましたが、耐え難いものから安心できるものまでいろいろでした。酸味を「酸っぱさ」とくくるのは簡単だけど、もっと奥深いものじゃないかなぁ~と思うわけですね。

私が酸味に負ける閾値が低いことは書きましたが、それでもレモンは臆することがなくかじれる。でもキュウリ揉みの酢が強いやつには負けてしまう。レモンの方が酸っぱそうに見えるのにです。

だから酸味を感じる時に、他の味覚が影響しているんじゃないかなぁって思いました。

酸味の友達「甘味」

思ったら分析して予想しましょう。

酸味単体ではおそらく存在はできない。つまり化学で言えば酸味は希ガスではないということです。他の味覚と合わさることでいろいろな酸味を作り出しているのではないか。

そのわかりやすい例が「甘味」。

甘味っていろいろなものでつけられるけれど、甘未の素となる食材と酸味の組み合わせが絶妙に風味高い味覚を作っていることがあります。言葉にすれば「甘酸っぱい」です。酸っぱ甘とは言わないしね(笑)。

今日食べたナポリタンはトマトの酸味にケチャップの甘味が加わっていました。トマトもケチャップも酸味と甘みがありますが、それらはお皿の上で複雑に絡み合ってる感じでした。それを食べると安心できるんです。あ~つまり、甘味が大切だと。

で、試したのがウスターくん、塩コショウくんです。

ウスターくんは芳醇な香りと適度な酸味と独特の風味を持っています。塩コショウくんは塩味と刺激を持っています。彼らが酸味に与える影響、そしてコラボした結果できる味覚はどのようなものか?を試してみました。

酸味と仲良くできるウスターくんはすばらしい

結果的にウスターくんの存在がこれまた大きく評価されました。

カレーにウスターくんはテッパンでしたが、ナポリタンにおいてもテッパンを証明しましたね。もちろんドバドバかけてはいけません。スプーンで少しずつ足し、トマトの酸味と風味が損なわれない閾値まで少しずつ足していく。途中でまろやかな酸味と得も言われぬ鼻に抜ける香りが最大値になったところで追加をやめる。

こうすれば酸味ベースのナポリタンを究極の味変で楽しむことができます。これは喫茶店の専門的なスパゲティでも使えるテクニックです。

ウスターくんはトマトの酸味を壊すことなく、後ろから背中を押すようにトマトが持つ酸味とその甘味を増幅させていました。加えて塩コショウくんは、増幅された酸味+甘味によって味覚がぼやけてしまうのを塩味とスパイスによって引き締め、口内でだる~い酸っぱさにならないようにしていました。

酸味には「ウスター+塩コショウ」で

今日分かったのはトマトの酸味には「ウスターくん」と「塩コショウくん」が最適であること。

トマトの風味を損ねないという点で、大きな成果を上げていました。やはりマイソースとしてウスターくんはカバンに忍ばせておいてもいいかもしれません(笑)。いつでもどこでもウスターくん、使えたら食がバラエティに富むことはまちがいないでしょう。

みなさまも機会があればナポリタンにウスターソース、塩コショウ、お試しください。

酸いも甘いも人生から

この記事のタイトルにもした「酸いも甘いも」の部分は、酸いも甘いも人生から取っています^^。

人生という大きなくくりがあるならば、食べることに特化した人生を食性といってもいいのではないか。しかも食べる過程で得た「食べることへの嗜好とその性質」は、人間が生きていく上で無視できないスキルではないか?というのが私の大きな疑問でもあります。

生きていく以上食べることはやめられないわけですから、そのスキルに早く気づき、うまく発展させて、その効果を享受する。そうすれば人生において「食のありがたみと楽しみ」を確実に得ることができると信じています。

おっとマジメに書き過ぎてしまいました。食になると指が勝手に走るので困ったものです(笑)。

秋も深まろうとしてきているので今度は、秋の味覚と言われているものにも分析の目を向けてみたいなぁと思っています。

それではまた!

さぁ、あしたは何を試そうか。

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