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not Aflac
2023年12月6日 16:14
not Aflac 作壱. すべての始まりは些細な好奇心だけだった。 超常現象研究会のメンバー四人はその日古来より伝わる日本の降霊術を実践していた。普通ならばそれは小学生のお遊びのような些細なもの。彼らもまた遊び半分の気持ちだったのだろう。 部屋には一台のビデオカメラが据えられ、鳥居を挟むように書かれた「はい」と「いいえ」。「あ」から「ん」までの五十音に0から9まで書かれたその紙
2023年12月7日 19:00
not Aflac 作貳. わずか三分にも満たない映像を悟は幾度となく再生しては巻き戻してと繰り返していた。昨日体験したはずの映像には記憶とは全く違う記録が残されていたのである。 記憶と記録の相違点。それは、映像に映し出されている人間、それから起こった出来事。核となる質問をしたことさえ全てが全く別のもへと書き換えられたようだった。 映像に映っていたのは、悟、弘、それから沙織の三人だ
2023年12月8日 19:00
not Aflac 作参. 悟は一人家路についていた。その間誰かに見られているような視線を感じるのだが周りに人などいない。先日のコックリさんからどうもおかしいのだ。瞳の存在は少なからず我らが超常現象研究会の中から消えているらしい。なぜ自分だけが覚えているのかは不明だ。 薄暗い路地を歩きながら悟は考察することしかできなかった。視線の正体など所詮は妄想なのだろう。超常現象研究会の部長であり
2023年12月9日 19:00
not Aflac 作肆. 悟が部室に入ってきた時、沙織と弘の二人がノートパソコンを神妙な面持ちで覗き込んでいた。二人は悟が部室に来たことさえ気づかないほど真剣だ。何を見ているのか気になり悟が弘の肩に手を置くと、びくりと弘が肩を震わす。そんなに驚くこともないだろうと思いながらも何を見ているのかと確認してみたところ超常現象研究会のページについている掲示板である。 二人して何を真剣に見てい
2023年12月10日 19:00
not Aflac 作伍. 悟が風呂から上がるとスマートフォンの画面が明るく光っていた。画面は弘からの着信を示していた。電話に出るといつもとは違う弘の声が電話越しに聞こえてきた。 「悟、俺何か大切なことを忘れている気がするんだよ。でも、何を忘れてしまったのかがわからないんだ。コックリさんをした次の日、お前何か変なこと言ってたよな。」 捲し立てるように、弘がする話を聞きながら悟はここ
2023年12月11日 19:00
not Aflac 作結. 超常現象研究会のメンバーの三人はその日古来より伝わる日本の降霊術を実践していた。普通ならばそれは小学生のお遊びのような些細なもの。けれど、その日の彼らにとってそれは子供の遊びとは思えないほどに部屋の空気は重く悪魔召喚の儀式が今から始められるといわれても信じてしまうほどだった。 部屋には一台のビデオカメラが据えられ、鳥居を挟むように書かれた「はい」と「いいえ」