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【〇〇の誤謬を作ってみた#1】パイナップルの誤謬

前々回の「〇〇のジレンマを作ってみた」の続編、「〇〇の誤謬」を今回は作ってみようと思う。

念のため。「誤謬」とは「ごびゅう」と読み、意味は一般的には「間違っていること」である。
特に有名な誤謬は「ギャンブラーの誤謬」だろう。
これは「コイントスで4回連続で表が出ていたら次は裏が出やすい」みたいなよくある勘違いである。

今回もテキトーに思い浮かんだ単語をくっつけて、「〇〇の誤謬」を新たに作り出してみたい。

会社員の誤謬

これは会社ではあるあるかと思うが、上長は報連相をしっかりしなさいと言いつつ、部下からしょうもない報告をされると「そんなこと報告するな」と言ってしまう。
そうすると部下は「これくらいは報告しちゃダメなんだ」と、あまり報告をしなくなる。
そして、いざ部下が問題を起こしたときには上長は「なんで報告しなかったんだ」と言い、部下は内心「いや、これくらいで報告するなといったのはあんただろ」と思う。
そしてこのようなうっぷんが溜まりに溜まると部下は離職してしまう。。

このような事態は多くの会社で見られるのではないか。
このような、はたから見ると悪いのは部下の方なのだが、実際悪いのは上長だったというケースが多い。
これが会社員の誤謬である。

YouTuberの誤謬

YouTubeには大量の動画が投稿されている。
これは眉唾だが、全視聴時間よりも投稿された動画の合計時間の方が長いという噂もあるくらいだ。

そうすると、いろんなユーチューバーが現れる。
面白い人、面白くない人、かっこいいひと、不細工、ほんとに多種多様なユーチューバーが現れる。

そんなユーチューバーに憧れて、将来の夢がユーチューバーという子供も増えているという話だ。

このような子供たちは本当にユーチューバーの事を分かっているのだろうか。ちゃんと知ったうえで目指しているのだろうか。
ほとんどの場合、答えは「否」だろう。

ユーチューバーは実際はかなり大変な職業である。
動画の撮影、編集、企画立案などでひっきりなしだ。
しかも、YouTubeのアルゴリズム上、チャンネル登録者を増やしていくには毎日投稿が望ましい。
そうなると、プライベートの時間はほとんどないというユーチューバーも多いのではないか。

しかし、ユーチューバーはほとんどこれらのしんどい情報は公開しない。
なぜなら彼らは動画を通して楽しさを届けたいので、実は裏で苦しい思いをしているという情報は、動画を楽しむ上での不純物となってしまう。

そうして、真の姿を知ることなく、キラキラした姿だけを追いかけて、世の子供たちはユーチューバーを目指す。
しかし本当にYouTubeを始めてから、初めてそのしんどさを知るのである。

このような現象はユーチューバーに限らずあらゆる職業でも起こりうるだろうが、昨今のYouTube全盛期においてキャッチ―なので「YouTuberの誤謬」と呼ばれている。という世界線もあるかもしれない。

パイナップルの誤謬

皆さんはパインアップルという果物をご存知だろうか。

パイナップルとパインアップルは表記ゆれなだけで、同じものだと思っている人も多いかもしれない。

しかし、実はこれらは別物である。

パインアップルとは、パイナップルのような味のするりんごの品種である。
これは青森一強のりんご市場において、沖縄の農家が青森に対抗するために作り出した品種改良の産物である。

沖縄といえばパイナップルの日本一の産地である。
そんな沖縄のアイデンティティでもあるパイナップルの要素を、名前も似ているりんごと混ぜ合わせ「パインアップル」という名前で売りだしたら面白いだろうという、南国ならではの陽気さから生み出されたのだ。

この品種の開発にはかなりの苦労があったらしい。
なんせ、青森のような寒冷地で栽培されているりんごを沖縄で作れるようにしないといけないのだ。
度重なる品種改良のための研究開発費と釣り合いが取れていないのではないかという批判は、この品種が開発されて20年以上経つ今でも上がっているようだ。

このパインアップルは市場で見かけることはほとんどないレアな果実だが、「パイナップルの誤謬」の元ネタとして有名である。

この誤謬は、表記ゆれのよく発生する物事において、表記ゆれではなく別物として正しく記述した場合でも表記ゆれと誤解されてしまうというものだ。

この誤謬がパインアップル以外で発生したところを私はまだ見たことがない。


という話しは全て「パイナップルの誤謬」という言葉から連想して作り出した虚構である。


という訳で、「〇〇の誤謬」を作ってみた。

「〇〇のジレンマ」も楽しかったが、こちらも楽しい。
でもやっぱりジレンマの方が無限に作れる気がする。
誤謬に関しては最後の方はかなり無理矢理だった。

意外と楽しいので皆さんも暇なときに試してみてください。


※後から調べてみたら本当に「パインアップル」というりんごの品種があるらしい。
これはびっくり。エイプリルフールの記事でもなさそうだ。
みんな考えることは同じということか。

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