
映画『ブロンド』(2022年)のザックリとしたあらすじと見どころ
映画タイトル:ブロンド
原題:Blonde
製作年:2022年 アメリカ
監督:アンドリュー・ドミニク
映画『ブロンド』は、
マリリン・モンローのフィクション小説の映画化作品です。
今なおマリリン・モンローをセックスシンボルに縛りつける内容と過剰な映像演出は酷評必至の1本です。(本レビューも珍しく酷評です)
キャスト
・アナ・デ・アルマス
マリリン・モンロー(ノーマ・ジーン・モーテンソン)
・エイドリアン・ブロディ
劇作家アーサー・ミラー モンローの夫
・ボビー・カナベイル
元野球選手ジョー・ディマジオ モンローの元夫
・ザビエル・サミュエル
キャス・チャップリン チャーリー・チャップリンの息子 モンローの友人
映画『ブロンド』の見どころと感想

精神的に不安定な母親に育てられたノーマ・ジーン。父の面影は母に渡された写真だけ。養育不能と判断された母親と離れ施設で暮らします。
その後、マリリン・モンローの芸名でピンナップガールの仕事を足掛かりに映画界に進出するノーマ。が、レイプやセクシーなイメージの強要など性的搾取の連続でした。
そして女優としてのキャリアを積む中、父を名乗る人物から手紙が届くようになります。
父との再会を夢みるノーマは次第に精神的に不安定になり-。
評)今なおマリリン・モンローをこう描く意図が不明
2000年に出版されたジョイス・キャロル・オーツの同名小説をもとにした、いちおうマリリン・モンローの自伝ではあるものの、どこまでがホントでどこまでがフィクションかわからない映画です。それをふまえて見ないと、あまりにも酷いマリリン・モンロー伝。
モンローをセックスシンボルとして消費(JFKとのくだりはもはや悪趣味)され続けた人生と見据え、突飛なアート(CGのしゃべる胎児、最悪です)で演出する。今なおモンローをこんな風に描く意図がまったくわかりません。しかも尺も長い(167分)!
NC-17(日本で言うところの18禁です)指定で結構エグイよ、というフレコミで見てしまった私もナンですが、そういうゲスな気持ちさえ満足させないお話にならない1本です。
マリリン・モンローを演じるのは、アナ・デ・アルマス。なりきりっぷりが評価されていますが、そもそも描かれているモンローが可愛そうなだけのうっすい人物像なので、はたして”似せている”ことがいいのかどうなのか。これならちっとも似ていなかったミシェル・ウィリアムズの『マリリン7日間の恋』(2011年)のほうがホントのモンローに近いんじゃないかとも思えてきます。
アナ・デ・アルマスにとっては不幸な仕事だったとしか思えない映画『ブロンド』はNetflixで配信中です。
ま、話のタネに見てみるのもいいかと。
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