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映画『マリリン7日間の恋』(2012年)のザックリとしたあらすじと見どころ

映画タイトル:マリリン7日間の恋
原題:MY WEEK WITH MARILYN
製作年:2012年 イギリス・アメリカ
監督:サイモン・カーティス

映画『マリリン7日間の恋』は、

マリリン・モンローが映画『王子と踊子』に出演のために滞在したロンドンでの出来事を、同映画の助監督を務めたコリン・クラークの回想録を元にて描いたラブロマンス映画です。

マリリンを演じたミシェル・ウィリアムズは、この作品でアカデミー賞主演女優賞にノミネート。ゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞しています。

キャスト

・ミシェル・ウィリアムズ(マリリン・モンロー)
脱セックスシンボルを図る当時31歳のマリリン

・ケネス・プラナー(ローレンス・オリヴィエ)
『王子と踊子』の主演・監督のイギリスの大物俳優

・エディ・レッドメイン(コリン・クラーク)
『王子と踊子』の助監督

・ドミニク・クーパー(ミルトン・グリーン)
かつてマリリンと恋人関係にあった写真家 映画製作会社を立ち上げ『王子と踊子』を製作

・ジュリア・オーモンド(ヴィヴィアン・リー)
『風と共に去りぬ』(1939年)のスカーレット・オハラで知られるイギリス人女優当時、ローレンス・オリヴィエの妻

・ダグレイ・スコット(アーサー・ミラー)
劇作家 マリリン・モンローの夫

・エマ・ワトソン(ルーシー)
映画スタッフ 衣装担当

・ジュディ・デンチ(シビル・ソーンダイク)
『王子と踊子』の出演女優

映画『マリリン7日間の恋』の見どころと感想

TheWeinsteinCompany/Photofest/ゲッティイメージズ

上流階級出身の青年コリン・クラークは、憧れの映画界に飛び込み、ローレンス・オリヴィエの新作映画『王子と踊子』の第三助監督として製作に関わることに。撮影のためロンドンに滞在するマリリン・モンローは、当時、演技にリアルな感情を込める ”メゾット演技” に傾倒しており、コーチであるポーラを伴って撮影に臨みます。

が、夫アーサーとの関係がうまく行かず精神的に不安定な状態に加え、反メゾットのオリヴィエ監督の演技指導に応じられずNGを出しまくるマリリン。そんなマリリンの様子を見守るように指示されたコリンは、マリリンの宿泊先のホテルを訪ねます。

重圧に押しつぶれそうな素顔のマリリンと接するうちに、心を許し合うようになる二人はー。

評)世間のモンローのイメージに寄せ過ぎず「素」のモンローを見せる

1950年代前半に、セクシーで可愛らしく、ちょっとオツムの足りない女性を演じて(『紳士は金髪がお好き』(1953年)や『七年目の浮気』(1955年)など)人気女優となったマリリン・モンロー。『王子と踊子』当時(1957年)は、そんなイメージから脱却し、演技で認められたいともがいていた時期です。

この映画ではそんな裏のマリリンをミシェル・ウィリアムズが好演。

パッと見「どこがマリリンやねん?」と言いたくなるミシェルのマリリンですが、世間のマリリンのイメージに寄せすぎていない感じが、かえって「素のマリリン・モンロー」の苦悩や悲しみを思い起こさせます。

この映画、マリリンとコリン(エディ・レッドメイン)の恋と言えば恋なんだけど、ま、マリリンのほうはどう考えても「一時の癒し」くらいにしかコリンのことを思っていなかったはず。

が、コリンのほうはそうじゃない。そうじゃないからせつない。若き日のエディ・レッドメインだからなおさらせつないのです。(フラれるエマ・ワトソン、励ますジュディ・デンチなど、脇役も豪華!)

この手の ”誰かの回想録” や ”自著” に基づく話って、どこまでが真実なんだろう? というのはゲスの勘ぐりなんですが、たぶんきれいな思い出として残したかったんでしょうね。

「マリリンはアンタのことは何とも思ってなかったでしょうよ」、なんてイジワルを言ってはいけません。これはコリンの思い出、コリンの映画です。そう思いながらエディ・レッドメインを鑑賞できれば最高ですから。


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