見出し画像

映画『アフターマス』(2017年)のザックリとしたあらすじと見どころ

映画タイトル:アフターマス
原題:Aftermath
製作年:2017年 アメリカ
監督:エリオット・レスター

映画『アフターマス』は、

航空機衝突事故をめぐるサスペンス映画です。

主演はアーノルド・シュワルツェネッガー。事故を未然に防ぐため身体を張って活躍する―、と思いきやそんな話じゃない。ホラー味さえある闇落ち具合に加え、実話に基づく、という衝撃だらけの1本です。ぜひ予備知識なしで。

キャスト

・アーノルド・シュワルツェネッガー(ローマン・メルニック)
建設現場の現場監督

・スクート・マクネイリー(ジェイコブ・ボナノス)
航空管制官

・マギー・グレイス(クリスティーナ)
ジェイクの妻

・ハンナ・ウェア(テッサ)
ジャーナリスト

映画『アフターマス』の見どころと感想

(C)2016 GEORGIA FILM FUND 43, LLC

建設現場の現場監督ローマンは、ニューヨークから妻と娘が帰って来るのを心待ちにしていました。が、空港に迎えに行ったローマンのもとに2人が乗った飛行機AX112便が事故を起こしたとの知らせが。

事故は2機による上空での衝突。生存は絶望的な最悪の事故でした。

その後ボランティアに紛れ込み墜落現場を訪れたローマンは、娘の遺体と見覚えのあるブレスレットを発見します。最愛の家族を亡くし悲しみにくれるローマンのもとにジャーナリストのテッサが取材の申し込みに。が、何も語ろうとしないローマン。ローマンは航空会社からの損害賠償にも応じず、ただひたすらに会社からの謝罪を求めるようになります。

そして事故から1年。事故の慰霊祭に参加したローマンはテッサと再会します。そしてテッサに事故の当事者である管制官の居場所をたずねー。

評)被虐感あふれるスクート・マクネイリーに注目 できれば予備知識なしで見たい1本 

てっきり飛行機テロと戦う凄腕パイロットかと思いきや、シュワさんは事故の被害者家族なんですね。
で、このシュワさんの悲嘆と並行して、事故の起こった経緯や事故の当事者となった管制官のその後が描かれています。

この管制官がスクート・マクネイリー。私の推しです。

ネタバレを最小にザックリとあらすじの補足をすると、管制官は法的には事故の責任を問われなかったものの世間には身バレし、身分を変えて生活するしかない状況に追い込まれます。そこに「謝罪」を求めるシュワさんがー、という話です。

現実社会でも「ただ一言、謝罪の言葉をー」という被害者側の悲痛な思いを耳にします。訴訟大国アメリカでは謝罪することで法的責任が増す、とも言われますが、今の日本のように謝罪会見はするけれど何に謝っているのか、ホントに謝罪の気持ちがあるのかよくわからないケースもあって、被害者の思いにはどう応えるのが正解なのかな、と考えさせられる映画です。

相変わらずめっちゃガタイのいいシュワさん。が、この映画では大工仕事どまりで一切アクションはナシ。それだけに演技のアラも気になってしまう。悲しみのあまり墓の前で眠る繊細なローマンがそうは見えない……。

一方のマクネイリーは好演。推し加点は抜きにしても、こうした被虐感のある役へのハマり具合に惚れ惚れします。

そしてこの映画は、2002年7月にドイツで起きたユーバーリンゲン空中衝突事故とその後の事件を基にしたもの。

そんなことを全く知らずに見たため、いろいろと衝撃だった映画『アフターマス』 できればこのレビューのことも忘れて、くれぐれもユーバーリンゲン空中衝突事故についてもググったりせずに見ていただきたい1本です。ぜひ。

この記事が参加している募集

#映画感想文

68,495件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?