映画『狂っちゃいないぜ』(1999年)のザックリとしたあらすじと見どころ
映画『狂っちゃいないぜ』は、
NYの航空管制局を舞台に、エースを自認する航空管制官と謎多き凄腕の新人、その妻らを巡る人間ドラマです。その後大スターとなる面々が微妙なB級(!?)感を漂わせる貴重な映画です。
キャスト
・ジョン・キューザック(ニック・ファルゾーン)
航空管制官
・ビリー・ボブ・ソーントン(ラッセル・ベル)
新人管制官
・アンジェリーナ・ジョリー(メアリー・ベル)
ラッセルの妻
・ケイト・ブランシェット(コニー・ファルゾーン )
ニックの妻
映画『狂っちゃいないぜ』の見どころと感想
NYの3つの空港を管轄する航空管制局。
超過密となる空域で航空機を的確に誘導し、事故を未然に防ぐ航空管制官。自分こそNo1管制官と自認するニックは、新たにチームに加わった凄腕管制官のラッセルにライバル意識を抱きます。
同僚のホームパーティに誘われたニック夫妻。ニックはそこでも中心的存在でしたが、現われた若いセクシー美女に一同騒然。彼女はラッセルの妻メアリーでした。周囲の目を気にすることなくイチャつくラッセル夫婦。なにかと面白くないニックでしたが、ある日スーパーで泣いているメアリーに遭遇。家まで送り届けた流れで関係を持ってしまいます。
つかみどころのないメアリーと何を考えているのかわからないクールなラッセル、2人と親しくなるニックの妻コニーも隙が多く、事態は四角関係の様相に。気が気ではないニックは仕事も手につかなくなります。
そんな中、空港に爆弾が仕掛けられるという大事件が発生。処理にあたるニックとラッセルはー。
評)ケイト様にアンジー!大スターたちのB級感漂う夢の競演
まぁ、当時24歳のアンジーといったらスゴイんですよ。目、唇、髪、もちろんボディも、すべてに「手を出してはイケない女」感が充満! 『17歳のカルテ』でアカデミー賞助演女優賞を受賞する同時期のこの映画は、すべてをアンジーに持って行かれているようなモンです。
共演のビリー・ボブ・ソーントンは心まで持ってかれてしまい、結婚(3年後に離婚)。
話を映画に戻しますと、男同士のライバル関係あり、不倫ドラマあり、航空サスペンスもあり、と盛りだくさんなわけですが、そんな中で際立つのは主人公ニックの小物感ですよ。男としてちっちゃ!極小なわけですよ。
「俺がNo1」とか言って周りにチヤホヤされてきたモンだから、ちょっとデキる新人が現れてオタオタ。そんなニックの弱点を見抜いて肝試し的(着陸する航空機の真下で待機し、風で吹き飛ばされる)プレイで揺さぶるラッセルもお人が悪い。
この映画はあくまでもニックが主役で、キャリア的にも若い頃から活躍していたジョン・キューザックが上なのに、ビリーとアンジーのせいでー、と言いたくなる仕上がりです。
いや、悪いのはアンジーでもビリーでもありません。邦題がいかん!『狂っちゃいないぜ』ってナニ?原題『Pushing Tin』は航空業界用語らしいのですが、もうちょっと考えていただかないとケイト・ブランシェット様の作品リストの中で「ん?」と思わせてしまうでしょうが! ま、そう思ったから見たわけですがー。
大スターたちのB級感漂う夢の競演をぜひ!
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?