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映画『あなたを見送る7日間』(2014年)のザックリとしたあらすじと見どころ

映画タイトル:あなたを見送る7日間
原題:This Is Where I Leave You
製作年:2014年 アメリカ
監督:ショーン・レヴィ

映画『あなたを見送る7日間』は、

父の訃報で実家に集まった4人の兄弟ら家族のヒューマンコメディです。
妻の浮気で離婚寸前の次男ほか、それぞれに抱える問題がー。

キャスト

・ジェイソン・ベイトマン(ジャッド・アルトマン)
妻の浮気により離婚の危機に アルトマン家の次男

・ジェーン・フォンダ (ヒラリー・アルトマン)
ジャッドらの母 亡夫の葬儀のため家族を呼び戻す

・ティナ・フェイ (ウェンディ・アルトマン)
アルトマン家の長女 2児の母 夫とは不仲

・アダム・ドライバー(フィリップ・アルトマン)
アルトマン家の三男 年上の恋人を連れて帰郷

・コリー・ストール (ポール・アルトマン)
アルトマン家の長男
 
・ローズ・バーン (ペニー・ムーア)
ジャッドの旧友

・キャスリン・ハーン(アニー・アルトマン)
ポールの妻 ジャッドの元カノ

・コニー・ブリットン(トレイシー・サリヴァン)
フィリップの恋人

映画『あなたを見送る7日間』の見どころと感想

妻と上司の不倫を目撃し離婚を決意するジャッド。そんなときに父が亡くなったという知らせが届きます。久しぶりに帰郷した実家には兄弟たちも集まっていました。

母ヒラリーは兄弟たちにユダヤ教のしきたりに則って7日間を共に過ごし喪に服すと告げます。

長兄のポールとその妻アニー。妹のウェンディは子どもとともに。弟のフィリップは年上の恋人を同伴。友人でラビのチャールズを進行役に迎え葬儀ほか、喪の儀式を執り行うことに。しかし、ジャッドは自身の離婚問題や、かつて恋人だった兄の妻アニーの接近、そして旧友のペニーとの再会で窮地に立たされます。

兄弟たちにもそれぞれに抱える問題があるなか、最終日に母ヒラリーがある告白をー。

評)悩める中年世代とパワーある前後の世代

それぞれの境遇や関係性が会話劇によって徐々に明らかになっていきます。

てっきりジャッド(べイトマン)が長男かと思いきや、実年齢では7歳も年下のコリー・ストール演じるポールが長男だと。そりゃ頭部はアレだけど、どう見てもべイトマンが長男でしょーがっ! 兄弟や家族の関係性が見どころの作品だからこそ、そうした無理のないキャスティングにはこだわってほしかった。

とはいえ、この兄弟(長男、次男、長女、三男)の関係性はとてもリアル。ジャッドとフィリップ、ジャッドとウェンディなど4人の中の2人という会話のシーンは、それぞれの性格や生き方がわかるようよく練られています。

役割の中でもがく中年世代を向こうに、そこを超えて人生を謳歌する母がパワフル。当時70代のジェーン・フォンダの見事なスタイルには驚かされます。そして注目は、今ようやく人間としての生理的快感に芽生えた3歳児(ウェンディの息子)。悩める大人たちをよそに嬉々としてオマルにまたがる姿は、人間に備わっている根底的な幸福感を感じさせます。

今さら「家族っていいよね」でもない、という時代の空気を読みつつ、ひとりひとりの生き方を後押しする優しさにも満ちた映画『あなたを見送る7日間』です。ぜひ。


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